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『椿姫』
急激な寒さで、犬の体調×で、結局、今日は<誰かが家にいる>体制。一応しゃんとはしているのだが、呼吸数が多すぎるし、咳が気になる。たいした用事でもないときは、この冬は犬を出来るだけ一人(?)にしないでおこうということを家族で決める。来年の冬はもうないだろうから。
というわけで、今、テレビで『椿姫』 (2002年@ブッセート)を見ている。ブッセートの小ぶりの舞台にゼフィレッリの演出、適当に現代的でしゃれている。ボンファデッリのヴィオレッタ、最初からお迎えが近そうだけれど、それ以外に文句はない。こうして書いていても、ときどき思わず画面に目が釘付けになりそう。
文句をぶつけたいのは、アルフレードのパイパーなる御仁。声質そのものは悪くないし、息も長く声量もあるのに、歌が下手。一本調子で陰影に極めて乏しく、ときどき音程も怪しい(私の耳もすごく怪しいけど)。田舎者の雰囲気は満点だけれど、でも芝居がうまいって感じもしない。見た目は・・・私は歌さえうまければ多少のことは我慢します。それにしても歌は、一生懸命歌えばいいってもんじゃないからねえ・・・、というわけで、集中して見る気を失った私。指揮者のドミンゴが絶対自分より下手な男を捜してきたんじゃないか、と疑いたくなる。
そう、指揮はドミンゴ。ずんちゃっちゃ、ずんちゃっちゃ、と垢抜けない。ヴェルディってもともとそう垢抜けた曲を書く人だとは思っていないけれど、それをいかに料理するかが指揮者なのかも。今日のところは、田舎の料理屋。
ジェルモンはブルゾン。ここはさすがに期待通り。そうアップにして欲しくはないけれど。ボンファデッリもなかなか負けずに、2幕目は上々。「プロヴァンスの・・・」をあそこまで聞かせてくれるとは思わなかった。万雷の拍手鳴り止まず状態ももっとも。
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