書泉シランデの日記

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前振りは庭木、そのあとS学会
2004年11月22日(月)

夏みかんの木がたわわに実をつけた。徒然草の第十一段を思い出す(「神無月の頃、栗栖野といふところを・・・」)。高校生のとき私はなぜ兼好がそういうのかさっぱりわからなかった。庭木好きの多いこの住宅街に越してきて最初の冬、青空を背景に実をつけた夏ミカンの木を見かけた途端にその謎が解けた。うちのは死ぬほどすっぱい苦い夏みかんであるが、肥やしもやらないのに毎年よく健闘してくれる。老犬の貢献だろうか。

金柑もよく実をつけた。以前はこれでマーマレードを作った。洗面器に一杯収穫して、やっと一瓶できるくらい。なにしろ金柑1個から1ccくらいしかジュースがとれない。でも、さわやかなおいしいマーマレードになる。(ただし実のサイズは市販品の3分の2くらい。)暮れの忙しい頃に面倒なので、2,3年前からマーマレード・プロジェクトは中止。実も木も放置。老犬は地面に落ちた金柑を溺愛します。そういえば、この犬は姫シャラの実も必ず口にするなあ。

今年のヒットは鳥のおみやげの南天が赤い実をたくさんつけるようになったこと。長いこと、塀際に倒れ掛かったもさもさ騒々しいブッシュでしかなかったが、今年はまあまあ愛らしい。今のうちにネットをしておけば、鳥に食べられることもなく、お正月に使えるかもしれない。でも思ってみるだけで、そんな面倒なことをする御仁は家にはいない。(今年はブルーベリーもたくさん生ったが全部鳥の餌になった。)

島田裕巳(オームのとき、ワイドショーでドジな発言をして結局ポン女を辞めた宗教学者)の書いた『創価学会』 (新潮選書)のことを書こうと思ったのだけれど、だんだん面倒になったので、簡単に。

学生の書いたレポートみたいな本。参考文献を読んでまとめただけみたいな印象で、宗教学者としての島田さんの目がどこを向いているのか、私にはようわからんです。創価学会の歴史的経緯みたいな基礎知識はわかりやすかったけど、一度は宗教学者の看板を上げた人がこんな程度の本でお茶を濁していていいのかしらん。物足りない記述ばかり(スキャンダラスであれ、ということではありません)。

新潮社はこのところずっと創価学会の敵だった。この新書ではそのあたり、本当に軽〜く、軽〜く。別に敵対しなくてもよいのだが、ここまで軽くていいものだろうかね・・・もしや、さりげなく和解を申し入れている本だったりして??




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