書泉シランデの日記

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今更ながら『女たちのジハード』
2004年12月03日(金)

『女たちのジハード』(篠田節子)ってもう7年も前の本なのね・・・ようやく読みました。ずいぶんよく売れたし、評判にもなったし、あれこれ迷ったけど、自腹を切ってまで読もうという気にはならなかったから。図書館で借りた1冊ですが、いかにも直木賞らしい作品でした。<いかにも>というのは、さわやかに元気の出そうな本だからです。

「当世独身職業婦人気質」とでも題したらよさそうな内容。OLものというと、すぐ林真理子なんかを思い浮かべてしまうけど、あの人の物欲と出世欲にだけ支えられたようなOLさんよりは、こちらの登場人物のほうがよっぽど共感できる。小粒といえば小粒ですが、その分、若い人は感情移入はしやすいんじゃないのかなあ。あるいは、等身大で、手が届きそうな感じかも。

ただし、何がジハードなのかは私にはよくわからなかった。男社会を敵にしているわけでもなし。でもまあ、こういう話はあんまり思い返して、ああだ、こうだ、言ってみないほうがよさそう。登場人物、それぞれがそれぞれの形で頑張りました。はい、私は長距離通勤の往復で楽しめました。
★★





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