書泉シランデの日記

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『花雪恋手鑑』・『勧進帳』
2004年12月21日(火)

歌舞伎@国立劇場。
厚着と暖房のせいで睡魔に襲われた。
割合、前の列で端のほうだったため、首と腰が疲れた。

芝居そのものは、全然期待していなかった『花雪恋手鑑』染五郎が実に軽薄であほらしく面白かった。ハッスルハッスルだの、ジャパネットたかだだの、っていうじゃな〜い、だのと、駄洒落も軽薄である。相手役の小雪(芝雀)がしっかり者には見えるが、愛らしさも色気もないので、彼女の不幸にあまり心が動かなかった。

『勧進帳』は、幸四郎の弁慶はいうまでもなく、染五郎が富樫、芝雀が義経。もひとつ私は乗り切れないままに幕となる。義経、ばか殿的で魅力なし。弁慶、芝居がかっているっていったら、当たり前か、芝居だものね。もうちょっと自然な豪快さがあってもいいと感じるけれど、どうなんでしょ?先ほどの軽薄な若ダンナ演じる富樫は全然ダメ。

同じようなくだらない芝居を見ても、必ずどこかじじ〜んと来るのはオペラで、歌舞伎だとそうなることが少ない。これってきっと音楽の差なんだろうと思う。邦楽に身を任せられるほど邦楽に慣れていないというか、わからないというか、だから、どこか醒めている・・・残念。

毎度のことだけれど、国立劇場って遊びの雰囲気がお粗末でつまらない。場所柄もあるけど、ちゃっと行って、ちゃっと帰ってくるしかない劇場。



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