2006年12月12日(火) |
escape tonight |
逃げるようにあたしは家を出た 暖かい部屋も 明かりも無い 暗闇の中へ
冷たい空気が やけに心地良い 雨上がりの空気が 染み透る
あの七月の帰り道
ねぇ あの日から 執拗なまでの君の束縛が始まった
ほんとはあたしから望んだはずなのにね 束縛されることも ずっとここに居て 外の凍える世界なんて知らずに あなたの温もりだけを感じて それ以外が何も見えなくなるように
あたしからそう望んだはずなのにね
架けられた手錠が冷たいのは きっとあなたの温もりを忘れないように いつでもあなたを求めるように あなたは決してあたしには触れなかった
でもきっとあなたは あたしがいつか逃げ出すことを知っていた だから いつもどこかで 怯えていたんだ
独りになることを 恐れていたんだ
あたしは あたしだけが あなたを求めていると思っていた 何をしても 何をされても
あたしだけ あなたを愛しているんだと思っていた
言ったでしょ? あなたのくれる暗号は難しいって
だから きっと今まで何度も傷ついてきたんだろうけど 生き方変えられるほど器用なあなたなら
きっとこんな愛し方 していないだろうから
心の何処かで怯えているのは きっとあたしも一緒
あなたの全てを受け入れられるほど あたしはまだ強くはないから あなたに全てを預けられるほど あたしは強くないし
あたしはそれほど 弱くもないから
そしてあなたも 弱くはないでしょ?
月も星も見えない 冷たい雨上がりの夜の空に
少しだけ 明るい世界が 見えた気がした
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