私の人生に、また一つ節目が訪れた。
いや、
“訪れた”
と言うよりは、
“決意”
したと言えよう。
あの忌まわしき、我が日本が誇る細菌兵器を自ら甘受する日が現実にわが身に訪れようとは―
まさに想像だにしなかった事だ。
―“納豆”。
好き嫌いの激しい食生活の上でもA++以上、まさにエクセレント(最上級)に嫌いな、あの納豆を、ついに食らう日がきてしまったのだ。
しかも毎日。
レバー、人参、キュウリ、納豆。
僕の嫌いなもの四天王なのだが、そのなかでも納豆は、将軍クラスだ。
何故、糸を引く?
何故臭う?
なぜ腐っている!?
なぜ?
そんなまさにアイデンティティそのものを否定しつづけてきた納豆を、テリトリーから排除し続けていた納豆を、喰うように決めたんである。
“あるある”の納豆特集に影響を受けてしまった。
それだけで、苦行の日々を送る事を決意したのである。
実食。
研究によると、50回以上混ぜる事によって、納豆キナーゼが活性され、いいんだという。
フタをあける。
!!くさっ!
混ぜる。
くさっ!!
ひたすら混ぜる。
…。
混ぜているだけで口に酸っぱい味が広がってきた。
や、ヤバス。
なに、カラシと?だし?
入れてみる。
不安と多大なストレスが糸をひく。
食う。
…。
まっず〜〜〜〜(泣)。
もう一口クチに運ぶ。
やっぱまっずぅ〜〜(泣)。
しかも冷静になったぶん気づいた事がある。
なんか、じゃりじゃりするぅ〜〜(大量の脂汗)。
それはまさに細菌兵器じゃ。
味のバイオハザードや。
しかし、オトコが一度決めた事、簡単に曲げる事はできぬ。
そうやって生きてきたんじゃぁッ!
だが…。
やっぱきっつゥ〜〜〜。
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