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退室。 - 2005年02月22日(火) カウンセリング終了10分前。 吐き出したコトバに胸が苦しくなりはじめて自ら退室願いを申し出た。 どうして?こうだったから。 「どう思われてると思ってますか?」 「…。」 「どう思われてたら落ち着きますか。」 「…。」 「距離を置かれている事に意味は?」 「…。」 会えない時間が無いのではない。会う勇気が無いのだ。意味なんか無い、それだけ。 「当時の事は?どう思われてますか?」 「…やり残してしまったままの事は多いですね。」 「でも辛い中での仕方の無い決断をされたんじゃないんですか?そうは思われませんか?」 「今の自分の状態になって気づいたり思えるようになった事も多い。冷静であったならもっと別の形があったかもしれません。」 「別の形?具体的に聞かせてください。」 珍しく宮沢氏は矢継ぎ早に質問を投げかけ心にゆさぶりをかけてきた。 そんな事、yes,no,で簡単に片付けられるような答えられるような内容では無いのに。 だけど相手もプロだ。十分承知で攻勢をかけてきたのだ。 私が語りたがらなかったその「部分」。ゆさぶられてると知りつつ話す私。 「…。別れ方ひとつとっても何ひとつ納得してないのかも。」 そう、何も解決できず過去に依存してるんです。私は。 「相手に今も特別な感情が残ってると思われますか?」 「…もしかしたら殺意に近いものなのかも。それは自分にも相手にも。」 「…でもそんな過去に覆われると今ある足元の小さいシアワセにさえ気づけなくなるし。」…いい訳の詭弁だ。 「消えたくなるんです。本当に。」 「だから苦しくなってしまうんですね。」 「…。」 私は口を閉ざした。そんな風に一言で一刀両断され応えられるはずが無い。 だけども慟哭を押し殺してきた私の心の闇の核心をついにかすめ? 葬ってきたはずの痛みがうっすら浮かび 吐き出した膿の汚さに耐え切れず 続ける言葉を無くし黙って空を見つめながら言った。 「もうお話できる事はありません。終わりにして下さい。」 「わかりました。今日はここまでにしましょう。」 あっさり受け入れたカウンセラーの落ち着いた横顔。 すごく強張っていただろう私の横顔。 そして軽い会釈をし無言で部屋を後に。 電車を待つ帰りのいつものホーム。 開いた傷口にザーーっと冷たい風が流れ込むのを強く感じ凍えて震えた。 当然 心が。 小雪。 ...
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