青空に我が吐息を吹きつける。息は空のごとく青く染まって乱舞。一抹の矮小な人間の発する吐息を感じた女神、如何ほどの情をも感じ取れぬ眼でもって肺を膨らませて息を吹きかえす。その息、突風となりえて地上のありとあらゆる物を吹き飛ばした。おれ空中を転回しながら般若心経を唱えて。女神はやわく微笑みながらも尚、森羅万象を吹き飛ばす。