ことばとこたまてばこ
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2005年02月03日(木) |
耳は真っ赤、情感も真っ赤 |
梢から陽光がこもれる永く急な坂を負けじと競合けんけんぱで登った日、覚えてる。 冬至を迎えたあたりのとても寒い日だったけれど、ずっと動きっ放しでとめどなく汗を流していた女子のえらく赤い頬が齢重ねた現在もなお、まぶたに焼きついて。
指で透明の煙草をつまむ仕草をし、白い吐息を煙になぞらえて少しばかりでも大人びようと2人して抗っていたよ。
その他に当時の事柄はどうにもぼやけてしまって思い出しきれぬのだけれど、これだけは鮮明に覚えてる。はて如何なる理由からかな。 しかし思うにつけてだね、あの子の頬はまったく熟した林檎のまんまで素敵だったね。
そんなことを冬の寒気が極まるにつれて頻繁に思い出す。
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