ことばとこたまてばこ
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おれは駄目人間さ、ひひ、駄目。駄目。駄目人間さ。くく。ほらアル中で手も震える。ほら最悪な形でもって捨てたおなごがニクイアンチクショウメ!と騒いでおれを絶命させたると眼ぇ血走らせて、はは、今からやってくる。借金数千万。仕事皆無。駄目駄目。ああ、狂女、早くこねぇかな。はえぇところプスッとやっておくれよ。 と焼酎つがれたコップを片手に嘯けば。
「何をおっしゃる、駄目人間さん」 と、隣の紳士然とした白髪混じるナイスミドルが言った。
なんと失礼な、ってぷるぷる憤慨。先ほどの嘯きはいくぶんかの真実はあるけれども、ノスタルジーであり、ドリームであり、誇大妄想であり、ようするに己の不幸を吐露することによっておれが気持ちよくなりたかったのだよ。だというのにあなたは「駄目人間」とハッキリおおせになった。あんんたにいいいいわわわれたうくくないなない、とテーブルを酒でびしょびしょにしながら、どもって言い返す。
「わたしはこの「らもチチ わたしの半生」の本を万引きしました。私の方が駄目人間です」 と、隣の紳士然とした白髪混じる頬の痩せこけたナイスミドルが絶望にうちひしがれた表情で悲痛にかすれた声で述べた。
わあ。それはまさしくおだめにんげんね。おれ家帰って屁こいて寝ました。
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