不機嫌なブーケ QLOOKアクセス解析

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2006年08月19日(土) 未来博で。


夏休みメインイベント『こども未来博 2006』

これは札幌商工会議所の創立100周年の記念イベントらしい。

息子はロボ大好き君だ。実は将来の夢は科学者だ。
プロサッカー選手とか大リーグ選手とか医者とか弁護士とか
そんな中に入れてしまえばそれほど目立たないわけで、今のうちに
言って置くのがいいだろう。

そんなわけで、このイベントをとても楽しみにしていた。
ここにはロボットが沢山展示されると聞いていたからだ。

斜向かいさんは既に、一家でこのイベントへ出掛けているらしい。
事前情報として子供達が語ってくれた。
兄「つまらなかった」 妹「つまらなかった」
兄「お母さんは『馬鹿にしてる』って怒ってた」

おおおっ
お母さんは良識のある人で短気でもない。これは何かあるな〜と
思いながらも出掛ける。

会場に到着。霧雨が降っていた。

メイン会場前には幾つかの体験コーナーがあるが、どれも行列。
「一時間待ち」と言う札を掲げた無表情なお兄さんが立っている。
私は行列に並ぶと言う行為が、何より嫌いだった。

「さっさとメイン会場に入ろう」

入ると直ぐ、黄色いロボット「ワカマルくん」と一瞬人間と間違う
綺麗な女性ロボットが動作をしている。本当に美人で歳を取る事もなく
化粧直しの必要もない。これは良いかも知れないが、もしニュースの
アシスタントなどに使われたら、深刻なニュースの際は 視聴者は
このロボさんに深々と頭を下げられたら立腹するだろう。

ここで 通り縋りの2人の母らしき人の会話を盗み聞く
「ここでこのロボットでしょう?だから中を期待するよね」
「騙されたね、最悪」


うむ。完全に何かあるっぽいなと思いながら張り切る息子と祖母と
中へ入る。 正面にでかでかとNTTdokomoのブース。
後で判ったが、内部では「ドコモダケクイズ」とかやってたらしい。

ブースの数は多く、ロボットらしき物もたくさん展示されているが
時間帯もあるだろうけれど、ほとんどのロボが休憩中。
ロボは小樽水族館の海獣ショーなみの出演サイクルなのだった。

私の父はイベント屋で、私もイベント屋に勤めていた事があるが
イベントを成功させるもさせないも、結局は出店ブースの工夫と熱意
あると思うのだ。 この未来博には  失礼ながらそれが全くなかった。

まず、ロボットの管理をする人がいても、客の目を引いたり説明したり
するブースがほとんどない。ロボ管理はバイトなのか知らないが
冬に小学校の体育館で行った化学系イベントで、モアレだとか尿素結晶
だとかを小学生相手に必死に説明していたA高校化学部の生徒さん達の方が
余程立派であった。

触った機械は「現在使用できません」。記念写真は(撮る気もないが)
「本日の分は終了しました」。

それでも、途方に暮れていた息子が唯一関心を示した物があった。
それを見て、初め私は新手の掃除機かな?と思った。
番竜って言うらしい」 そう書いてあるから。
「・・・何時に動くか、聞いて来て」
「自分で聞きなさい」 と言われ、おずおずと行く息子。
「5分後に動くんだって!」
と言う事で三菱重工で出展されていた家庭用ユーティリティロボ「番竜」
始動するまで待つ事にする。

5分、立会いのお兄さんは3人いたが、誰も何も言わない
見れば高いところにモニターが取り付けてあり、動く番竜くんの姿が
映っているが、だから何だと言うのだろうか。

それでも5分後、確かに番竜クンは動いた。
番竜クンは身体のあちこちにセンサーが付いている。小さな子が手を
かざしてみせる。「あ、駄目だから」 とお兄さん。
別の所に別の子がやっぱり手をかざす。「あ、駄目だから」
触ってもいないわけで、それでも番竜クンは暴走でもするのだろうか?

息子は食いいるように番竜クンを観察していた。
触らないが 傍に行って、足のジャバラや腹の部分、コンセントなどを
熱心に見詰めている。 何か感じる物が、あるのだろうか。
何か判る部分があるのだろうか。

そのうちすっくと立って、珍しい事にお兄さんの所へ自分から歩いて行った。
何か質問したらしいが、声が小さく聞き返された。
息子は今度は周囲に聞こえる大きな声で質問した。
「これ、攻撃はしないんですか」
「攻撃は、しません」 とお兄さんが答えた。

私はちょっと離れて、他人のフリでモニターを見ていた。


「撤収だ」 雨足も強くなった。アシモ君の登場はまだであり行列であり
ロボットは休んでおり、そうでなければ故障中であり、ドコモの
コンパニオンのお姉さん以外は無表情なロボ世話係ばかり。
資料さえろくに手渡してくれない。見付けたら勝手に持って行けという感じ。

外は出店が一杯だった。店員はともかく、品揃えはテキヤさん。

ロボがメインって言っててもイベントは人がメインだと思う。
お客さんも、迎える方もだ。
余り良くない、しきり方である。


☆ユーティリティーロボ「番竜」
 正直小さい。掃除機くらい。これ以上大きくなっても家庭用なので
 ちょっと怖いが。



☆番竜の側に貼ってあった紙。
 これは理工系の冗談と言うやつなのだろうかと思ったので撮った。





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