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2006年08月20日(日) ラインクラフト、名牝の死。


昨年の桜花賞馬、ラインクラフトが調教中心臓麻痺で死んだ。4歳。

シーザリオがアメリカンオークスで偉業を成し遂げたあと国内で
走る事なく繋靭帯炎で引退となってしまい、残念だと思っていた所へ
このニュースは悲しい。
ところでシーザリオは既に、やはり引退が早かったキンカメこと
キングカメハメハの仔を 早くも受胎しているそうである。

生まれた仔の名前は単純に両親混ぜるとかじゃなく、お母さん寄りの
センスで付けてもらいたい物だと思うのだが、余計なお世話か。


国内で目立つ牝馬にラインクラフトと、あとスイープトウショウがいた。
この2頭はお父さんが同じ、エンドスウィープの産駒だ。
エンドスウィープも11歳と長命な馬ではなかったが、日本での産駒からは
この2頭の牝馬が出たのである。(アドマイヤムーン♂も頑張り中だ)
スイープトウショウの方が1歳お姉さんであり、この2頭が牝馬戦を
華やかな物にして、お父さんの名前も俄かにクローズアップされた。

死んでしまったラインクラフトは、テレビでしか観ていないけれど
ちょっと変わった流星をしていた。 稲妻と言えば言えない事もないが
音楽記号のようにも、疑問符のようにもみえる。
この馬が正面を向いて立っているのを見るたびに、何か微妙に問い掛けられて
いるような気持ちになったものだが、綺麗な馬だった。
すんなりとして、いかにも牝馬然としていたように思う。
馬上の福永騎手とも雰囲気が良くあっていた。
競走馬とて4歳は花の盛り。 このまま無事に繁殖に上がれば スプリンター
かマイラーか、判らないけど 子供が楽しみな牝馬の一頭だった。
子供達が走るのを見るのも、競馬の楽しみの一つだと思う。

一方の姉ちゃん、スイープトウショウ
実は私はこの馬があまり好きではない。とは言え憎みきれない変な馬だ。

スタート前に各馬は狭い枠の中に入る。それを枠入りと言うのだが
このスイープトウショウ、この枠入りが恐ろしく嫌いな馬なのである。
2005年の天皇賞秋は競馬に興味のない方も、彼女の枠入りの悪さと周辺の
人々の焦りと苦労を見る価値はあったと思う。『ぽちたま』を見る感覚で。

あそこまで暴れるなんてあってはならんと思うのだけど暴れる。
なによっいやだってゆってんでしょっそばに寄らないでよ蹴るわよっ
蹴るって言ってんでしょっ寄るなこの

こんな感じで暴れる。

馬は自分の影拍手の音にも怯える神経質な動物だ。他の馬に影響が
ない筈はないので、関係者もビビリながらも必死。

問題はここからで、これだけ暴れてるんだから、少なくとも本人はもう
今日はまともに走れないだろな〜などと思っていると、ちゃんと掲示板
残っていたりする。(この時は5着)
スイープトウショウは牡馬を向こうに回して戦える数少ない牝馬だ。
そして暴れる。調教も嫌いだそうだ。

散々言いたい放題やりたい放題をやって周囲をびびらせたり心配させたり
夜も眠れない目にあわせながら
「あら、あなたたち何やってんの?楽勝じゃない。やり方悪いんじゃない」
とか言ってそうな気がするのだ。 するのだ。

関係者は厳重注意を受けるだろうが馬はそんな事知った事ではないだろう。
でもやっぱり何だか憎めない。 馬だからだろう。

ラインクラフトの方が 良いお母さんになりそうな佇まいだった。
スイープトウショウだと、どんな母ちゃんになるのか、牡馬を蹴り上げる
のではないだろうか。 蹴られたら痛かろう。
生まれた子供も大暴れするかも知れない。
だけどこうなったら、スイープトウショウには養生して、もしくは早めに
繁殖にあげて大人しく暮らして欲しいと思う。


有力種牡馬といわれながら僅か8歳で胃破裂で死んでしまったアドマイヤ
ベガ
のお母さん、自身も牝馬2冠馬の名牝ベガが16歳でやはり死んだ。
孝行息子の倍の長さを生きたわけだが、それでも牝馬は牡馬と違いボンボン
子供を残すわけではないので、まだ惜しい。
このベガと同時期に活躍した馬にホクトベガと言うダートに強く砂の女王
などと呼ばれた馬がいて、紛らわしかったのだが、このホクトベガ
方はドバイでのレース中に骨折、薬殺されている。
現役馬として踏ん張った7歳だった。









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