目次 / 戻る / 進む
自分が恋をしている時は判る。 その人の顔を見るとドキドキするし、遠くに見かけるだけでドキドキ するし、声を聞いただけでドキドキするし、いなきゃいないで何故に いないのだろうかとドキドキするからだ。
新陳代謝が良くなるあの感じ。
30になっても40になっても50になっても恋をする人はするだろう。 私自身は元々 恋にと〜〜っても落ちやすいタイプ。 叶うか叶わないかは全くの別問題。 気持ちすら通じない事が多いが とにかく恋には落ちやすい、人を好きになっている事が趣味みたい。
そんな生活が続いたのは20代までだろうか。 人を恋する事に懲りる事などあるはずもないと思うが、どうやら あるらしい。 私はもう10年以上、誰にも恋をしていない。 少なくとも生身の人間にはしていない。漫画のキャラクターは今回 話をシリアスに持って行きたいので除外する事にする。
人を恋うる気持ちと言うものも、もう忘れつつある。 恋したいっすね〜ガンガンしたいっすね〜なんて会話が頭で空回る。 かつて恋していた事があったと言う事が信じられない。 心の中 僅かにその時のドキドキしていたと言う記憶が残っているだけ 本当はどうだったのかも、もう思い出せない。
寂しい事だが、それはそれ仕方が無い。 それより、自分のこれまでの人生を どこまで誤魔化して生きなければ ならないか、他人に変な目で見られるのは嫌だな・・・そんな事ばかり 考えている。 これはとても虚しい。
恋をして辛い思いをしても、それは女としての血となり肉となると それは今でもそう思う。だけど自分の心も身体も、もうそんな 大手術には 耐えられそうもないだろう。 目を背けたくなる光景ばかりが思い出される。足が竦む。
恋をしたいね。
そう言いながら、年を取って死ぬもよし。 年を取らずに死ぬもよし。
|