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2006年08月22日(火) 仔猫殺しの話。


坂東真砂子さん日経新聞プロムナード欄に寄せたエッセイで、
生まれた仔猫を 積極的に殺す事について書いており、ちょっとした
議論を呼んでいるのだそうだ。
読んでみないと何ともだなあと思っていたら、有難い事に全文転載して
くれている人がいたので、読む事が出来た。

沢山 本を書いている作家にしては読みづらい文章だ。(←えらそう)
この人の本は実は全く読んだ事がないのであるが、作品が全てこんな
感じで書かれているとも思えない。今回はエッセイであり、テーマが
テーマであるからか、きっぱりとした言葉遣いの割には 非常に
飲み込みづらい印象だった。

猫を飼っていて、全部が雌猫で、子供が生まれたら崖の下の空き地に
捨てているが、避妊手術は獣の雌にとっての生を人間の勝手で奪い取る
行為ではないかと考え、結果として生まれた猫を捨てる行為を選んだと
言うような文章だ。

ちなみにこの方、タヒチに住んでおられる。
何となくタヒチ宗教を調べてみたが、プロテスタントが一番多く
次にカトリックが多い。 果物や魚が豊富なので、それらを焼いたり
意外や刺身にしたり シンプルな料理がある反面、春巻きや中華料理
などが定着してもいるとか。へえええ。


考えた事は、こう言うのはエッセイではなく、練ってフィクションに
するべきなんじゃないのかなあ。あと日記とか。
全部きっちり思いつくまま、原稿料にする事もないと思う。

読んでて不思議に感じたのは、雌猫が子猫に対してどう言う思いを
持っているかに全く言及されてない事だ。そもそも子供を産むと言う
行為自体の解釈が無茶苦茶だ。
生(性)ばっかり強調しているが、獣だからって嘗めるのはどうか。

確かに雌猫はうろうろ飼っておけば孕むだろうが、産んだら子猫を
ある程度まできちんと育てる。そして子猫が巣立つのだ(野良猫としてだが
それが 総合的に生なのであって、交尾ばっかり肯定するのは気色悪い。
子と無関係の交尾に、ここまで思い入れがあるのって人間だけじゃないのか。
他の動物は、性行為イコール子孫を残す行為だからだ。
たまにサルとかで擬似性行為がみられる例があると言う話もあるが。
避妊しないなら、野良を増やしちゃう方が良いも悪いも まだ自然だと
思うけどなあ。

母猫は飼い主が怖いか、やはり餌をくれる人として諦めがあるのか。
とにかく犬より細い分、奥まで破壊力のあるその牙で噛み付いたりは
しないのだろうか? その体力が戻る前に捨ててしまうのだろうか。


中絶手術の是非は難しい問題だ。
おそらく人殺し!などと言っている人も、時と場合によっては選ばな
ければならなくなる、女性が抱える最も深刻な問題だろう。
それは人間が、産む気もないのにセックスをする生き物だからだ。
そんな変てこは人間だけであり、猫と一緒にしてはいけない

母猫は、子猫を護ろうとする行動を取りたいはずだ。
何回生んでもそうであるだろう。それはサカルのと同じで 彼らの
本能であるからだ。 この人は、母性の方は否定したい人なのだろうか。
それはそれで人それぞれなので 全く構わないが、やっぱり日記に書くか
やんわりフィクションのエピソードの一つに交えるべきだろう。

猫だって ちゃんと世代交代するんだし、生きてる子猫 良く殺せるよなあ
と言うのが、大方の率直な感想なのではあるまいか。

あとこれを、良く日経新聞も載せましたねって感じです。



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