オリビエの日記

2005年04月21日(木)    剛君、疲れているのかな〜

    『恋におちたら〜』第二話。
   ストーリーの展開は面白いのですが、
   全体的に剛君の演技、なんだか精彩を欠いていたような気がしました。
  
    妹と自分の幼馴染と三人で食事をしている場面、
   憧れのIT企業の社長室に案内される場面、
   島男さんの内面を大げさに表現していましたが、なんだか浮いているんですね。
   主演の役者、疲れているんじゃないかしら?
   もう少し客観的に自分を見つめる時間が彼にあったなら、
   今よりもっといい演技が出来ると思う私です。

    先週、韓国映画『大統領の理髪師』を観てきました。
   主演はソン・ガンホさんです。
   1960〜1970年代の韓国の独裁政権の時代を背景に、
   善良な庶民の生活をほのぼのと描きながら、強烈な風刺を込めた作品です。
   
    下痢が流行り、その病名は『マルクス病』と呼ばれる。
   下痢になった人々はマルクス病患者として病院ではなく、警官が連行していく。
   連行された人々はスパイ容疑で激しい拷問を受ける。
   そして死んでいった。
   アメリカの音楽や文化に憧れていた若者は、
   ベトナム戦争に行けばアメリカに触れられると志願してベトナムに行くのだが、
   そこで見たものは人種差別と戦争の悲惨さだった。
   
    この映画に描かれている時代は単行本『海峡を渡るバイオリン』にも詳しく出ている。
   作者、陳昌鉉さんは、韓国に帰郷してスパイ容疑で連行され激しい拷問を受けているのだ。
   
    著書の中で陳さんは語っている。

    取調べで受けた心の傷は、その後もなかなか癒えることはなかった。
   日本に帰ってきてからも、しばらくは精神状態が不安定であったし、
   急に鼻血が出て止まらないということもあった。
   そして時折、取調べの光景がフラッシュバックのように目に浮かび、
   また悪夢にうなされることもあった。

    あの事件によって、私の人生観は変わった。

    映画は重苦しいものではなく、笑いを包みながらもホロリとさせる作品です。
   かなり、いい作品だと私はお勧めですね。        


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オリビエ [MAIL] [水平線の海と空]

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