雨があがって、いつもはドロドロに汚れた町の空気も、昨日はずいぶん澄みきっていました。こういう日は、思い過ごしかもしれませんが、いつもの景色もクリアに見えます。卒業の、袴をはいた女子学生。むやみやたらとすれ違う人に話しかけるおじさん。風は強くて冷たくて、髪の毛がばさばさにふかれながらも、根拠もなく心は躍ります。