『迷いの森』
一度迷うとなかなか抜け出せなくて
そのうえ わたしは方向音痴だから
頼りの磁石も落っことして
途方にくれたまま
蹲って
でもまだ 諦めきれず 歩き出す
また わたし
キミのところまで還りつけるでしょうか?
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あまりに過敏に反応する神経は人を疲れさせる。
それを自覚しながら混乱したように止まらない時がある。
めったに開けない扉だから 一度 開いてしまうとダメだ。
こういう時に抑えていた分まで歯止めが利かなくなる。
大切なひとにほど 哀しい想いをさせる。
答えようのない問いばかり発して困らせてしまう。
愚かしいほどにパニックになって
馬鹿馬鹿しいほど 怖れて。
求めてないと言いながら求めて求めて
まるで飢えた餓鬼のようにしがみついて求めて
与えられたものすら疑って。
踏みにじっているのは わたしじゃないか!
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『仮面』
はじめからずらしてしまうような仮面なら
被らない方がよほど潔い
ちゃんと そう覚悟して仮面を被ったはずなのに
汗とナミダで滑ってずれて
見せてしまった仮面の下の顔 一瞬
ゴメン
見ないふりでいいんだよ
そうじゃなきゃ きっと
二人とも辛くなるだけ
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Kとはあれから 何事もなかったように普通のメールと電話。
敢えて触れられないし もちろん わたしも触れない。
これで いいんだと 思う。
前ならそれでももっとKに ぶつけずにはいられなかったろう。
あの程度で仮面が被りなおせて良かった。
その分 心配をかけたひと。困らせてしまったひとに
本当にごめんなさい と言いたい。
ううん・・・ごめんなさいじゃなくてもっと
こんなわたしでしかいられないことを許してください と。
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『薄い膜』
悲しいことを悲しいと
苦しいことを苦しいと
泣きたい時に泣いて
笑いたい時に笑える
はしゃいで
叫んで
吼えて
それができたらどんなにいいだろう
それでもそれでは生きていけない現実があるから
薄い膜で覆われることを選んだのは
わたし
他の誰でもなく
わたし
薄い膜で覆われて そうして
ゆっくりと微笑む
自分に言い聞かせる
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気持ちと表情がチグハグで
なのに それをまったく自然にしている自分に呆然となるんだよ。
元気な声と明るい笑顔が習慣になってて。
それが時々堪らなく苦しくなって。
でも でもね どうしようもないことってあるでしょ?
言い聞かせて言い聞かせて。
呑み込んで呑み込んで。
これがイイコトだなんて思ってやしないよ。
ツヨイって言われるならそれもいい。
ヨワイと罵倒されても仕方ない。
打ち明ければ重くなる
閉じれば寂しい。
やっかいな不器用なジブン。
タスケテ って叫んじゃやっぱりダメですか?
欲しいものなら沢山あるけど
叶わないのは知っているから
ただ ヨシヨシって頭を撫でてもらって ちょっとだけ
甘ったれてみたかっただけなんです。
ゆうなぎ