| 2011年09月16日(金) |
ルソンの谷間 江崎誠致(まさのり) |
☆ 最悪の戦場 一兵士の報告
米軍の追撃を受けてルソンの山中に追いつめられ、敗走につぐ敗走を重ねる日々の中で死が日常的に起こっていることの記録。 主人公の藤木上等兵は作者自身なのだろうか。。。
十二年前に亡くなった私の父も軍人恩給をいただけるだけの軍人生活があった。 母方の伯父たちも。シベリア抑留された叔父もいる。 私が小学生だった頃は戦争体験の話しが親戚の集まりとかではたまに話題になっていたように思う。 父の遺品を片付けていてタンスの隅に、『○○君の武運長久を祈る』と記された旭日旗を見つけたときは無性に悲しかったことを覚えている。
☆ 岩棚 潔く戦って死ぬ覚悟をしていた見習い仕官と一等兵がゲリラの銃弾に斃れて岩棚に散った話し。 でもこの二人が主人公というよりは死体を風化させていくチタのジャングルの自然が主人公か。。。
|