読書記録

2012年07月17日(火) 俳句のための文語文法入門          佐藤 郁良


 以前 雑誌の俳句選評欄で 俳句ブームとかで高齢者を中心に沢山 句が送られてくるが、文法や仮名遣いの間違いが目立つと読んだことがある。

高校時代に文語分法を勉強したはずなのに、記憶が曖昧になったのか
ただ文字を繋げただけというのも目につく とも。

だが この本の著者は俳句に必要な文語文法はある程度限られているというのだ。

文法なんかわからなくても俳句は詠めるという声もあるし、分法を知ることで俳句が上手くなるわけではないけれど、文法を知ることでより効果的に自分の詠みたいことを表現するためのヒントが、文語文法の中にはたくさん埋もれているというのだ。


でも 変格活用だ、上二段や下二段の終止形といわれたら逃げ出したくなるのが私の正直な気持ちだ。

だから・・・私はやはり 俳句なんておこがましいことは思わずに、ただ文字を繋げただけの "つぶや句” でいいと思ってしまうのだ。


だが この本には有名な俳人の句がたくさん紹介されていたので、私としてはそれだけで充分満足している。


     大寒の埃の如く人死ぬる       高浜虚子

     さまざまのこと思ひ出す桜かな    芭蕉

     隙間風兄妹に母の文異ふ       石田波郷

     冬の雲なほ捨てきれぬこころざし   鷺谷七菜子

     白地着てこの郷愁の何処よりぞ    加藤楸邨















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