なか杉こうの日記
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きのう本屋で山田詠美さんのサイン会をしていた。ライトに照らされたなかで机にすわり、一生懸命にサインしていた。まわりは背広をつけた人がぐるり。あれは書店の警備担当なのだろうか。わたしはエスカレーターで降りていっただけだが、この方はほんとに化粧も派手である。 しかしながらこの人の「和風」の本は好きである。一時期とても好きなことがあった。洋風の、外人が出てくるやつは、よく、わからない。この方が日本を舞台として書く小説は、なんというか、夏目漱石系列の、真の小説のような感じで、とても好きだ。蝶々の纏足、放課後のキーノート、ぼくは勉強ができない、などなど、とてもまじめなのである。自分とはなにかというようなことをつきつめて考えている。 蝶々の纏足でしたか、自分と仲のいい女の子がいて、その子はかわいいけど生意気な子で、いっつもじぶんにつきまとっていて、自分はその子は自分のことを好きでない、ほかの男の子が好きだと思っていたのだけど、実はその子がほんとにすきなのは自分だとわかる。(ふたりとも女の子です。)というような筋書きだったと思う。 筋書きはちょっと忘れてしまって残念。真の人間とはなにかみたいなものをつきつめて考えていてすきなのである。
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