なか杉こうの日記
DiaryINDEXpastwill


2005年09月02日(金) 【詩】ちょうちん

混んだホームの端を歩いていたら
どんどんどんどん、と
急に頭をたたかれている気がした
どんどん、どんどん
木のかなづちでたたかれるので
あたまが
ちょうちんみたいに
つぶれてきて
あらあらというまに
体も
ちぢんできて
灰色のホームに
千枚ぐらいの紙の厚さになってしまいそう。
あれよあれよ。
人々が見ている
その前で
はっと気づいて
こりゃ困ると
武者震いしたら
こんどは
体が震えてきて
止まっている電車にぶつかりそうになった
ともかく
怪獣みたいな気分だ
ほんとに
提灯みたいにつぶされて
消えるかと思った


なか杉こう |MAIL

My追加