なか杉こうの日記
DiaryINDEXpastwill


2006年04月30日(日) なんとしてもいい、「チャングムの誓い」

またDVDでチャングムの誓いを見ている。きのうは第50回のあたり。まことに面白い。見事である。

チャングムは生意気で嫌い、という視聴者もいるらしい。うん、それはわかる。悪役のチェサングンの演技は見事である。

それにしても脇役のキャスティングはすばらしい。昨日はなんと、あのおっちょこちょいで「細ーく、長ーく」宮中で過ごすことをモットーにしていたミン・サングンが最高サングンになった! そのあたりの様子がコミカルで実に楽しい。

王様がまだ食事をうまいともだめだとも言っていないのに、「申し訳ありません、まだ未熟者で・・・」と謝る。そして王様が「うまい」と言ったら「ハイ、謙虚さには自信があります」なんて・・・。

このドラマには演劇のベーシックなものがそろっている、と私は思う。コミカルな俳優達。薬房でいつも薬をすりこぎで砕いている、青い帽子をかぶった男と、医務官の中でもさっぱりうだつの上がらない男とのやりとりは、たとえばシェークスピアの道化を思い起こさせる。

ストーリーの「調子よさ」も全く気にならない。写実的でないのである。楽しい活劇でも見ている感じのテンポの良さ。なにより良いのが、その台詞である。教訓的とは言わないけれど、少し道徳的、倫理的なのかな。

それにしてもだんだん見ていて感じるのは、親子間、とくに母子間の「情の深さ」である。それがひとつ、このドラマをまっすぐに貫いている。

チャングムがチェ一族に「復讐」を果たしたところでは、「ちょっとこの子嫌だな」と思いかけたが、すぐに彼女は王宮を離れ、貧しい人たちが病む場所に行くと言い張る。ここでまたチャングムに対するイメージが良くなる。

ともかく、ヒーロー、ヒロイン以外のキャスティングがぴったりとしていて、最高である。

先週は一日を除いて、すべてチャングムのDVDを夜見たから、日中はひどい寝不足であった。チャングムの台詞を韓国語で理解したいなと思う。それにしてもわたしは「冬のソナタ」など韓国ドラマには全く関心がなかったのである。いまでもそちら方面には関心はないが、それにしてもこの「大長吟」、とりつかれるとやめらめない、という感じである。


なか杉こう |MAIL

My追加