2004年11月07日(日) |
「新選組!」第20・21話 |
●第20話「鴨を酔わすな」
勇達はこれからの浪士隊の方向性について話し会う。 彼等に混じってお梅がその輪の中に入っていたが、この光景は、まるで自分が5人目のビートルズのように振舞っていたオノ・ヨーコの姿を彷彿させた。 男の仕事に女が口を挟むと、大抵はろくなことがない。 そこで隊の制服(?)にダンダラ羽織を充てることに決定する。 この羽織を身につけている芹沢の姿は、なぜか私にはツボだった…(笑)。
さてそれを着て将軍警護のために大阪へ向う勇一派と芹沢一派。 そして同じくそれを着て京に残り、人員集めをする山南を始めとする近藤派4人。 この時近藤派だけで人員集めを進めたのは、上手い作戦だと思う。 だんだん近藤派が台頭してくる。芹沢が少数派になっていく…。
一方大阪に到着した勇達。 そこで芹沢と桂がやりあう。(話の内容はよく分りません…) 前半戦は芹沢の方に分があったように思えたが、最後には桂が芹沢を打ち負かした形になった。芹沢の表情を見ればそれが分った。 桂にはかなわないだろう…。言わば桂は幕末の勝組みになる人物なのだ。 「あの人は弱点を突かれると大人しくなる」新見が皮肉った。
後の酒の席で芹沢は荒れる。 何とか場を盛り上げようと、故郷の多摩の踊りを披露して見せる勇達。 山本さん、気持ち良さそうに唄っていましたね(笑)。 さすがにミュージカルに出演する人だけあって、すごい上手いと言うほどではなかったが、十分に聞けました。 この時の芹沢の姿は哀しかった。懸命に押し寄せる敗北感と孤独感に耐えているように見えた。 佐藤さん、上手かったです。私…涙が出そうになりました…。 人間が孤独を感じるのは、何も部屋で一人ぽつんとしている時だけではない。 いや、かえって賑やかな雑踏の中にいる時に感じるものではないだろうか…? 楽しそうに踊っている勇達とは決して相まうことがないと芹沢は感じたのだと思う。 そんな時人間は、とてつもない孤独感に襲われるのではないだろうか…?
桂に馬鹿にされたダンダラ羽織…。 「私は好きですよ。このダンダラ羽織。」勇は明るく芹沢を励ましたつもりだろうが…こういう時は放っておいてあげなよ…。 かえって惨めな気持ちになるではないか。 佐藤さんの演技が群を抜いていた20話であった。
□20話の竜也くん□ 今週もお梅の後を尻尾を振って付いて行く総司であった…。 「舞い上がっている」と斉藤に陰口をたたかれ、茶屋の娘までにも気をつけろと忠告される。 周りに気持ちを読まれるような行動するんでないよ!と、ちょっと喝!!
以前の囲い先である屋敷で乱暴に扱われるお梅。 彼女に対し「私たちがついているから、心配しないで」というようなでかい口をたたいたが、 「勘違いしないで!」とお梅にぴしゃりとやられる。 一体お梅は何を求めているのか…?この女性も哀しく孤独である。
お梅の気まぐれに振り回されながらも、時折彼女の真意を探るような真剣な眼差しを彼女に向ける総司。 総司はあれで、総司なりに色々考えているようである(笑)。 この時の表情はgood,goodです、竜也くん。
ひでとは今のところ進展なし。 ひでもひでで、総司への恋心を隊士達に読まれているようである。 何だかなぁ…あの二人…(←総司とひでのことよん)
***第20話の私のつぼ(今回は藤原総司限定ではありません)*** ○藤原総司・・・お梅の以前の囲い先を訪れた場面だったと思うが、両目の下睫毛のところがガラスの破片でも付いていたかのように、キラキラしていました! 何っ!あれっ!? 竜也くんの瞳は出演者全員の中で一番キラキラしてるっ! ○番外・・・まだ見慣れていないことが多分にあると思うが、誰一人として似合っていなかった隊士達のダンダラ羽織を着た姿…。
●第21話「どっこい事件」
勇は将軍が江戸に戻るため自分達も一緒に江戸へ戻るべきだと筋道を通そうとする。 一方歳三は、京に残り、これを機に自分達だけ浪士組を結成しようと提案する。 ここら辺り二人の性格の違いが窺える。歳三は自らの野心に忠実に突っ走ろうとする。しかし勇にはそんな威勢のいいところはない。 体裁と義理に縛られてしまうのだ。 こんなところが勇の今一つ飛べないところだと思う。 歳三に持ち上げてもらわなければ、恐らく名をあげることはないだろう。
そんな中、勇は松平容保に接見し、今後は容保のためにだけ京で働く決意をする。 容保に会いに行った勇を「成り上がり者ほど上に尻尾を振りたがる。」と皮肉ったが、浪士組みはどんどん近藤一派が主流になっていく。 歳三デザインの「誠」の旗が完成し、旗持ちまで決め、芹沢を抜きにして浪士組は独り歩きし出した形になった。 それを感じ焦った新見は、隊士達を集め、芹沢を強調した講義を始める。 弁においては歳三達は敵わない…。 ある意味この事実が、後に京を震わせる歳三を作り上げたのかもしれない。
さてお梅。そんな歳三に袖にされても負けていなかった。 「女が全て自分に惚れていると思うな。」と歳三を凹ませた。 全くその通り!小気味のよい女である。 でもこう言うことは綺麗な女性が言うからかっこいいわけであって、これをそこら辺の女性が言ったら…恐らく自爆するでしょう。
□21話の竜也くん□ 今回は力士との乱闘シーン抜きでは語れません。 道を譲った譲らないで始まった力士とのイザコザ。芹沢は彼等の一人の腕を斬ってしまう。 怒った力士達は芹沢らの酒席に押しかけ、そこで乱闘が始まる。 隊士の一人が力士に襲われそうになったところを助けるため、総司は初めて人を斬る。(殺しはしなかったが) 斬った後、得意そうな笑みを浮かべたが、斬った瞬間は怯えたような顔をしていた。 それが本当だと思う。初めて人を斬るなんて時はやはり怖いだろう。この瞬間の竜也くんの表情…好きですわ。
乱闘が終わった後も、「実は初めて人を斬ったんですよ。」などとよせばいいのに斉藤達に嬉しそうに話しまくる総司…。(←ガキだね) 永倉にたしなめられても、どうにも笑いが止まらない様子だ。 この時のニヤケタ総司。竜也くん上手かった…。総司の未熟さをよく表していたと思う。 私は「しょうがね〜なぁ〜」と本気でTVに向って言いそうになってしまったくらいのである(苦笑)。
当然勇はそんな総司を怒鳴りつけた。 反抗的な眼差しを勇に向ける総司。 それでも勇が去った後、俯いて少し反省しているような様子だったので、少しほっとした。 しかし、またここで芹沢だ…。 なかなかじゃないか、などと芹沢におだてられ、また嬉しそうにする。 この時の芹沢の褒め言葉は、決して若い人を育てようとしているものではない。かえってその逆だ。 果たして総司はそのことに気付くのか…。
***第21話の私のつぼ(藤原総司限定)*** ・初めて人を斬った時の怯えたような表情。スローモーションだったので余計楽しめた。 ・「斬っちゃた・・とうとう・・人・・」軽薄そのものの総司の声! ・勇に向けた反抗的な眼差し。もう何も言わなくても竜也ファンなら…。 (ちょっと番外) ・力士の乱闘を治めようと部屋から隊士達が外へ出るシーン、山南の少し腰を落とした狂言張りの小走り。
|