2004年11月09日(火) |
「新選組!」第24・25話 |
●第24話「避けては通れぬ道」
歳三はいよいよ隊の規律を定める為に法度を明文化した。 その裏には芹沢を追い詰める画策があった。 勇達は芹沢の排除について話し合うが、有無を言わせず斬るという者、一度話し合ってはと言う温情派と、意見が分かれるところだが、何だか勇が蚊帳の外といった感じであった。…あれでいいのだろうか?
歳三と何故か不思議なことに山南が芹沢一派を崩しにかかる。 芹沢一派の要は何と言っても新見だ。新見さえ芹沢から離しておけば、後は簡単なのだ。 歳三と山南は又三郎の一件で新見を陥れる。新見は簡単に芹沢を裏切ろうとした。(結果的には新見が芹沢に裏切られた形となったが…) 芹沢は仲間にも恵まれていなかった…。勇を盛り立てようとする試衛館のメンバー達と比べれば、余りにもお粗末ではないか?
隣の部屋に芹沢が潜んでいるとは露知らず、新見は彼を裏切るような発言を得々としている。それを聞いている芹沢は何を思ったのだろうか…? 歳三が鋭い視線を向け、障子を開ける。新見の目にじっと座っている芹沢の姿が飛び込んできた。 一瞬にして事態を呑みこんだ新見は動揺した。彼が初めて人間らしい感情を見せた瞬間だったように思う。
「士道に背くまじきこと。」この如何様にも解釈できる抽象的な法度の名分により、その場で切腹を命じられる新見。 「芹沢先生!」…新見が叫ぶ。 この時彼は芹沢に助けてくれと哀願したつもりだったのか・・それとも兎にも角にも腹立だしかったのか・・? 腹を切る寸前に「先に行って待っている。」と言う言葉を残す。山南とそして・・おそらく芹沢に向けた言葉であったのだろう。
自身の右手であった新見を失った芹沢はもう赤子同然であった。 お梅と戯れる総司を、我を忘れて殴り続ける…。 「次は俺の番だ…」と自らの弱さを露呈し、お梅にすがりつく芹沢。 どうして残った人間だけで体制を立て直そうとしないのか? それもせず、酒に逃げる芹沢は…もう既に末期の状態であった。
□24話の総司□ 隊士達が大きく変わろうとしている時に、相変わらず芹沢と行動を共にしている総司。呑気に見世物小屋を見物している。 でも、しゃがみこんでニコニコ笑って金魚と戯れているところは可愛かった!あんなところはどうしても憎めない…。
つわもののお梅に対し「お梅さんは私が幸せにする!」だって…。あ〜あ、言っちゃたよ…。 こんなこと、ある意味、彼女に向って一番言ってはいけないことなのだ(笑)。 案の定お梅に挑発され、彼女を押し倒す総司! ・・・と、ここで画面はぷつっと切り替わり… 何だよ!? NHKというところは本当につまらないところだと、昨夜ほど思ったことはなかった…。 総司の色気のあるシーンも見たかったなぁ…。まさかそんなことはないと思うが、もし竜也ファンを気遣ってのことだったら…そんなのは余計なお世話だから。どうぞ、お気遣いなく!
***第24話の私のつぼ*** ・祝!総司、男になる! しかし余韻の嬉しさ束の間…芹沢にボコボコにされ…とっても痛かった総司の初体験…。
●第25話「新選組誕生」
勇はなかなか芹沢排除の意思を固められない。「仲間を罠にはめることは士道に背くことにならないのか?」ともっともらしいことを言い歳三に詰め寄る。 しかし歳三の浪士隊に懸ける並々ならぬ覚悟を知り、芹沢排除に気持ちは傾いていく。
当の芹沢はお梅と嵐山に紅葉狩りに出掛けていた。 この時の芹沢は心乱した先週とは打って変わって穏やかな笑みを浮かべていた。 自分の死を覚悟し、悟りの境地に入ってしまったのか…? お梅も何時になく素直な女であった。 「俺の墓に入れよ」と芹沢に言われ、お梅は初めて素直な喜びの微笑を見せた。綺麗な笑顔だった。
さて、芹沢暗殺の段取りは着々と進む。 芹沢暗殺のために仕立てられた宴会で、勇は芹沢に身の危険を伝えようとするが、 「鬼になれ近藤。鬼になって俺を喰っちまえよ・・」と反対に忠告される。 この時の芹沢の気持ちは私には分らない…。いつからこんなに出来上がった人間になったのか…? なぜもっと早くその懐の深さを新見達に向けてあげられなかったのか…? 相手を信じることが出来たならば、きっと新見も裏切るようなことはしなかったはずだ。 勇もやっとこの芹沢の言葉によって鬼になる決意をする。
いよいよ暗殺が決行される。 こんな時何故か邪魔くさくひでが出て来た。 庭で待機している総司に、しつこく何があるのかと聞くひで。 最後には総司に部屋から出てくるなと怒鳴りつけられるが、総司のことが好きだったらその人の様子から全てを察してね…(苦笑)
歳三達はてこずる。 しかし芹沢が徳利に滑った一瞬の隙を狙い、総司等のよってその命を絶たれた。 お梅が芹沢の亡骸にすがりつく。 そして芹沢をしとめた総司の剣で自らの命を絶った。 お梅にとって芹沢は自分の最後の希望だったのだろう。その希望が奪われた今、お梅は生きることが出来なかった。自身の中に希望を見出すことが出来ない哀しい女だった…。 芹沢の死に顔が…少年のように見えた。
□25話の総司□ とうとう総司は大きく変わった!思えばこの半年、この時を待って、待って、待っていたような気がする。 歳三に宴会途中芹沢が席をはずしてもお前は残れ、の一言で状況を全て呑みこんだ。この時の目の動き、竜也くん上手かったです。 「私も加えて下さい。芹沢は私に斬られることを望んでいる!」 声が変わりましたね〜。竜也ファンの大好きなシブイ声になっていました。
ひでを怒鳴りつけた時の表情もgood。もうそこには、ひでと藤堂と3人で縁側に座っていた総司はいなかった。
さて見せ場の芹沢の暗殺シーン。これは正直言って、山南や原田に比べると殺陣のカッコよさが今一つわからなかった…(汗) 鴨居に自らの剣を刺してしまい、尻餅をついた形になって…、 その姿勢で芹沢の止めを刺した時の上目使いの厳しい表情は素敵だったが、ファンとしてはカッコよく袈裟斬りにして欲しかった…かな。
お梅に自分の刀で自害されてしまった総司…。 「お梅さんは、僕が幸せにします!」 これがどれほど自分を買被った言葉であったか・・分ったであろう。 総司は最後まで芹沢に、ある意味では勝てなかった…。
***第25話の私のつぼ*** ○藤原総司 ・芹沢に追い詰められ…鍋の蓋を投げる総司…鍋を投げさせるか!? 鍋投げ総司なんてこの大河が最初で最後でしょう…。 ・それでも今までの総司が何だか冗談のように思えてしまった、ギアチェンジした声と表情。 ○その他 ・槍を持って構える原田。乱れ髪の山南。芹沢の最後を見届けた時の歳三の何やら驚愕したような、恐怖を覚えたような表情。(←実際巨大な敵を倒した時はこんなものだと思う。桃太郎侍みたいに「ふーっ」なんてカッコつけてらんないよね(苦笑)) 皆んな上手かった!カッコよかった! それに比べ見せ場のなかった勇…。まぁ大将なんて、結局いい駒ありき、なんでしょうね…。
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