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B-SIDE DISC7 
杏子



 カウントダウン

私が 私の美学を捨てることで
守りたかったのは

私が好きになった彼 の
健全たる 純粋無垢な精神性でした。











件の 最後の布石メール。


受け取った彼は 

手にとるように狼狽していました。


無理やりに 
返す言葉を捜している彼の姿を見るのは

ひどく無情な気がしたので


お返事、今すぐは求めませんから
きちんと時間をかけて

答えを返してください。

あのメールは 私の渾身の一球
ですから。
 


この後におよんで
結論を先延ばしにするよう促し

無情に徹することが出来なかった私も


彼からの渾身の返球が
全てを決する一球になる ということが

分かっていたから


結論としての 「彼との離別」 を

畏れていたから に違いありません。




杏子に そこまで言わせたことが
逆にね、嬉しくもあるんです。

返事、書くのが怖い
苦しい、辛い… 


でも、 とても甘いよ…。





無邪気…

鮮やかすぎて 眩しいくらいに。  


涙が出るほどに…







この頃 私が頻繁に思い出していたのは
ちょうど 一年くらい前

私たちが出会って 様々な思いを語り合った 
あるコミュニティ の掲示板


そこに見つけた  彼の書き込み。





『独身最後の朝を迎えました。

 これから 人生の門出?w
 結婚式と披露宴の、主役となるべく家を出ます。

 最後のスピーチ、上手くできるかなぁ…^^; 

 では!いってきまーす。』








私は 守りたかった んです。




壊せない…

壊せない  よ、 ねぇ










2008年09月11日(木)
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