|
|
■■■
■■
■ ざわつき
俺の中に占める 君の割合を
少しずつ 減らしていかないとな…。
昨夜
密かに案じ 密かに書き記した言葉たちが
現実の形になって発せられる 瞬間。
私の想像の中の 理事長の心象と
実際の 理事長の言葉の吐露によって
描き出された心象が
リンクする 瞬間。
しばらく
京都までは 仕事に専念しよう。
身も 心も だ。
…そうですね。
私たちは 互いに
あの夜を越えてから
発してはならない業と
起こしてはならない業に
捕らえられた 毎日を過ごしてきました。
それは、私たちの周りを取り巻く人達の
目線を気にしてのこと もありましたが
それ以上に
私たちの心の奥底に
焦げ付いて離れない
一種のザラついた感情が芽生え
それが、そうさせた ということでもあります。
私は思わず 心を口にします。
失礼に思われるかもしれませんが
今の理事長の、心の中の割合とか
ざわついた感じ とか
たぶん、それは今の私とほぼ 同じじゃないかって
思っています。
ぐしゃり と
理事長の大きな手が
私の頭を捕らえ
その手が 私の髪をかき上げます。
たまらなくなって
私はその撫でられた頭を
理事長の肩に もたれさせるのです。
京都旅行という 目に見える形として
その抑圧され続けた業が 解放される状況を
私たちは作ってしまいました。
それは 互いの心に
決して心地よいとは言えない
ざわつき をもたらす
と同時に
解放の場を与えられた 安堵感。
そして、その安堵感は
ある種の熱によって噴き上げた感情の
沈静化を もたらすものとなるのです。
けれども
そのことは、理事長の 私に対する
「年長者としての思慮」を
より一層 強めてしまう結果となりはしないか
そして
そういう感情が吐露された瞬間に
結果として導き出すであろうものが
男女としての離別であることを
知っていて 私は
自身の心が
グラグラと揺れるのを 感じるのです。
2008年11月14日(金)
|
|
|