* たいよう暦*
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生まれて初めてみた降るほどの星空というものは、きっと西表で見た空。 天の川が、あまりに濃いので、最初は雲がかかっているのだと思っていた。 街灯もほとんどない西表の闇の中で、見上げた星空。 闇だけど闇じゃない。 星明り・・・ってこんなにも明るいのだ。と、初めて知った。
西穂山荘の前ではったテントの中の小さな空気とりの穴から外をのぞいて、思わず声をあげた。 生まれて初めて体験した西表の夜をはるかにしのぐ星空が、自分の上に広がっていたのだ。 満天の、星。 すごい、数。 見上げている間に、きらきらと流れ星が流れていく。
すごいすごいすごい。
興奮していると、山歩きになれている山の師匠は一言。 「地表から2キロ以上上なんやもん、星空に近い2キロ近いんやで。 だからこんなにきれいに見えるんや」
宇宙に、ぐんと近づいたような気がした。 自分はちっぽけだけど、こんなにも宇宙とつながっている。
そんなことを思いながら、首が痛くなるまで、ずうっとずうっと空を見上げていた。 吐く息の白い寒い山の上で。 宇宙と自分と対話していた。 すごくすごくすごく心にのこった。
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