世間はクリスマス一色だ。なぜクリスマスは幸せじゃないといけないのか。 昨日は良く眠れた。酒を飲んで朝まで眠れたのは久し振りだ。良くなったんじゃないか。昨日のいい気分はまだ続いている。いい気分は自分で作ることができる。維持することができる。いい気分になることができる。嫌な人物や出来事を考えないことでいい気分になることができる。昨日から気分がいい。 電車の中でも気分がよかった。自分の欠点のことが気にならず、人と同じ気持ちになった。おじさんたちがどんな気持ちが良くわかった。すごく楽だった。 良くなることはいいことだ。良くなることが悪いことと思っていた。良くなることはいいことだ。そう考えると良くなる。 脳がダメージを受けてから余計なことを考えなくなったので、良くなったかもしれない。人とトラブルを起こすこともなくなった。 人間が良くなった。あの薬のせいだ。人が好きになった。誰でも好きになれるし、嫌われても怒らない。悪いことをしなくなったし、しようとも思わないし、考えもしない。人が心の中で悪いことを考えることは知っている。でもそれは良くないことだから、自分もそうしたいとは思わない。自分が今までしてきたことは悪いことばかりだ。それは非難されるだろう。友達もできないし、評価もされないだろう。悪いやつとばかり付き合い、悪い遊びばかり覚え、親不孝ばかりする。そういうやつを悪人というのだ。それは誰も付き合ってくれない。今からでも遅くないから立ち直ろう。心の底から立ち直ろう。人のこと何かどうでも良い。まず自分のことだ。 人間は良い生き物でありたい。悪い生き物だったら困る。そんな生き物はいらない。良い生き物である報酬は無限大だ。悪いことをする代償も無限大だ。だから良いことをしよう。良いことを考えよう。元々良い生き物だった私が、どういうわけかあるときから悪いことばかり考え、するようになった。それが精神異常につながった。なぜかということはよくわからないし、考える気もしない。そういう素質もあっただろうし、環境とか偶然もあるだろう。私は重大な犯罪は犯していない。でも小さい犯罪は犯した。またつかまらないが人道上、道徳上の大罪を犯した。私は十分その罰を受けた。もう立ち直ろう。立ち直ることが罪を償うことに他ならない。ああ酒よ。私を癒してくれ。生きる力を与えてくれ。悪い気持ちを抑えてくれ。人には悪の心がある。それを抑えて生きていくのが人間だ。私は大事なことに気付いた。私は病気なんかじゃない。統合失調症なんかじゃない。単に勘違いしたり、悪いことをするだけのけちなヤツだ。思い直して普通の人間になろう。 すごくいい気分だ。すごくいい気分とは有頂天とは違う。自分が改心して人とのつながりを思い出し、生きていけるという感じ。これが当初の有頂天とは違う。すごく良くなった。悪いことをしない感じがする。何で人とうまく行かないか。仕事がうまく行かないか。悪いことをする癖があるからだ。本当に悪い人間ではない。気の弱い愚かな人間だ。その癖さえ直せば良くなる。放哉だって、酒さえ飲まなければ優秀で良い人間だった。酒を飲み始めたのがいとこの女性との失恋だったという。偶然ともいえるし、必然ともいえる。芥川もある女性との結婚を反対されてからおかしくなったらしい。それも幼時から蓄積された何かかもしれないし、突き止めることはできない。私は意志の力で正常な状態に近づけることは可能だと思う。昨日そう思った。今日もそう思う。薬が効くということは悪い部分が良くなるということだ。悪をすることはしんどい。悪の魅力に人は取り付かれることがある。でもやめた方がいい。悪い人間でいい思いをしたヤツはいない。サドは精神病院で一生を終えた。せっかくの溢れる才能を下らないことに費やした。文学的には素晴らしいが、人間としては最低だ。私はそんなものになりたくない。愚かでも真面目に真っ正直に生きたい。 私は善悪の区別が付いていない。損得勘定もできない。そんなヤツに仕事は任せられない。今はすっかり良い人間になった。気分も良くなった。薬のお蔭だ。感謝しよう。薬で性格良くするなんておかしいが仕方がない。最後の手段だ。悪いことを考えなくなった。悪いことをしなくなった。自然に良い人間になる。いい気分になる。好循環だ。 昨日は楽しかった。何が良かったといって、自分が良い人間になったことだ。悪いことをしなくなった。考えなくなった。考える必要ないのだ。悪はしんどい。自分が嫌がることをしてはいけない。それが悪だ。悪は人に悪いことをする前に、自分に悪いこと、しんどいことをすることだ。smとかしんどいだろう。どうしてそんなしんどいことをするのか。何の意味もない。そのことに気付いてから悪いことをしなくなった。何でわざわざしんどくて何の意味もなく、自分にも人にも痛みや害を与え、その報いを受けることをするのか。キチガイだ。私は薬の処方によってその悪循環から逃れた。悪いことではなく、良いことをしようと思った。心からそう思った。父は私と同じで悪いことを嫌った。でも自分の中の悪をどうにもできず、酒に逃げた。自分に悪いことをした。かわいそうだ。批判しているのではなく、それくらい善良だった。自分が悪であることを恥じた。私もそうだ。でも悪は人間に動物に生まれつき備わっているので、完全になくすことはできない。そうしようとすれば人類は滅びるだろう。いいことだけやろうとした国は滅びた。共産主義国家だ。悪いことやり放題の国が結局もっとも栄えている。歴史が証明している。勝とうとすれば悪いことをせざるを得ない。 悪いことはしない。そういう人間になった。自分が優れているとも思わない。悪いことをする人間が優れているはずがない。でもこれからは決して悪いことをしない。 気分は割といい。ところであの医者とは相性があまり良くない。恐い感じがする。人のことを統合失調症とか確たる根拠もなしに決め付ける。でも薬が効いたのでよしとしよう。 自分が嫌がることはやめよう。平井先生がいいんじゃないか。数時間待たされるが。 梅田に行ってきた。昨日よりは気分が悪かったが、大過なく過ごせた。ヨドバシカメラはすごい人出で、圧倒された。ミナミの2倍くらいの規模になっているんじゃないか。だいぶ水をあけられている。もうミナミの方になじんでいるので、何だか恐い気がした。特にブランド物を売っているコーナーは殺気立った雰囲気だった。あれは気持ちのいいものじゃない。 町を歩くのは情報を得るためだと聞いた。そうだと思う。物を買うためだけとは限らない。最後のほうは少し気分が悪くなった。昔の自分がまた復活する。やっぱり自分が嫌がることをすると、悪いものが出てくる。 帰りの電車で座れたのはいいが、向かいの年配の男女が葬式がどうとか辛気臭い話を気味悪い口調で話し始めた。気分が悪くなった。嫌がらせっぽい。人の嫌がることを見抜くのがうまい。何の芸だ。私はあんな人間にはなりたくない。悪いことはしない。心の中もきれいにしよう。 私は悪いことをいっぱいしてきた。残りの人生は良いことだけをして生きて行こう。良いことを考え、良いことをすることは楽だ。寝ていてもできる。悪いことをするのは疲れる。不安で恐い。見返りも全くない。必ずひどい目に遭う。それでもやる。何なんだ。楽をしたいか。であれば良いことをしろ。一番楽なのが、良いことだ。 楽をしたければいいことをする。良いことを考える。それだけだ。
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