躁状態になったことは一度もないけれど。 ここ数日のアタシの思考は、躁状態そのもので。 少し息苦しい。 ハッと思うと、アタシの思考はてんでばらばらで。 纏めることができない。 刹那。 今の季節がわからなくなる。 こんなに寒さに向き合っているのに。 または。 自分がいつの時代を彷徨っているのか、それもわからなくなる。 どれもこれも一瞬のことばかりなのだけれど。 おさるの顔を見て。 この人は……? と思いすぐに息子なのだと理解する。 その少しの間が、忙しい。 これがいわゆる『まだら呆け』か、と。 呆けるにはまだ早いよ、と。 自分自身に言い聞かせる。 けれど。 これがいわゆる若年性アルツハイマーではないか? そんなふうに疑っている。 年齢を重ねるごと、あれもできない、これもできない、が増えて。 自分、どうなっていくのか、心配。
まずは外へでよう、と思っても。 スニーカーを履く手がためらう。 昼間は陽射しが眩しすぎるから。 ほっ〜と、安心できる月の下がいい。 密やかに息をしている方が心地よい。 そして、 そして。 いてもたってもいられない。 この感情に溺れそうになる。 何だろう、この焦燥感。 おかしい程の涙脆さ。 すぐに涙が溢れてしまう。 え? そこ泣くところじゃないよね。 けれどアタシは泣いている。 この症状に名前をつけて欲しい。 名前がわかれば。 何だか安心できるし。 ああそっかーと。 笑みを浮かべることができる、から。
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