朝っぱらから 須藤君がどことなく淋しげで 何かを考え込んでいる様子。
あみ 「須藤君! 元気ないね。 また振られたの?」
須藤 「俺 振られた事ねぇ〜けど。 昨日さぁ かつあげされちゃったんだよ。」
ぬあんですってぇ〜っ!!
あみ 「誰に かつあげされちゃったの?」
須藤 「17歳くらいの いかにも女好きな男だったよ。」
あみ 「何で女好きだと 思ったの?」
須藤 「顔が いやらしいんだよ。 エロ本もってたし。」
あみ 「えぇ〜〜 いっやらしぃ〜!! 17歳のクセに エロ本なんか持ってちゃ いけないんだよね!? 持っていいのは、18歳になってからなのに。」
須藤 「そうだよ 絶対ダメだよ。 多分 高1か 2年ってとこだよ。
その男と肩が ちょっとぶつかっただけなんだ。 そしたらその男が 急に怒りだしてさ。。。」
あみ 「金 出せって 言われたの?」
須藤 「そうなんだ。」
あみ 「それでいくら取られたの?」
須藤 「380円」
(゜□゜*) 380円!?
あみ 「何で 380円なの? かつあげ 初心者じゃないの?」
須藤 「俺は、千円だしたんだ。 そしたら急に 顔色が変わっちゃってさ おどおどしてんだよ。 そしてそいつ 何て言ったと思う?」
あみ 「柳沢慎吾のものまねで、あばよ!って言った !!」
須藤 「ちげぇーよ。 千円は、多いから両替してこいって言ったんだよ。」
あみ 「それで何で 380円なの?」
須藤 「全然 解んねぇ〜よ。 だけど、380円でいいって言うから 380円渡したんだ。」
解けちゃいました。
謎が 解けちゃいました。
解けちゃったにも 程がありました。
あみ 「その かつあげ君は、とっても気の弱い男なの それでいつも誰かに かつあげされているのよ。」
須藤 「そうかなぁ〜?」
あみ 「決まってるじゃない。 まず、エロ本よ。 17歳のクセに エロ本を持っているなんてさ 俺は大人なんだぜって 人にアピールしてるじゃない。」
須藤 「う〜ん。」
あみ 「でね。 いつも学校で パシリ君な訳よ。 かつあげも されちゃってるの。 だから、自分もしたくなっちゃってさ。
弱そうな奴を探してたら 須藤君に会っちゃったって訳よ。 それでやってみたら、ホントに須藤君が千円出した モンだから、ビビっちゃってさ 思わず380円でいいよ って言っちゃったって訳なのよ。」
須藤 「何で 380円なんだよ。」
あみ 「だって 千円なんて大金じゃない。 びっくりしちゃったのよ。
もしかして須藤君が 親に言うかもしれないし 自分の 高校の先生に ばれるかもしれないとか、自分なりに 考えたのよ。
だけど、380円くらいだったら、まっいかぁーって な事に なる訳じゃない?
まさか 380円ぽっちじゃ 警察に行くと思わないし 380円 かつあげされたなんて カッチョ悪くて誰にも 言えないじゃない。
須藤 「そ、そうだな。」
あみ 「でしょ? そのかつあげ君の 計算なのよ。」
須藤 「う〜ん。」
あみ 「かつあげ君 今頃ビクビクしてるかも。。。」
須藤 「何で?」
あみ 「380円だし平気だよなと思う心と もしかしたら、 大事件になっていて 警察が自分を捕まえに来たら どうしよう。
なんて馬鹿な事を俺は、してしまったんだろうと いう後悔の心が ぶつかり合っているかも。。。」
須藤 「それはねぇ〜な。」
あみ 「なんたって、かつあげ君は 気が弱いんだよ。 もう 夜も眠れないくらい 悩んじゃってるよ。 そうなると、かつあげ君と須藤君は どっちが勝ちだと思う?」
須藤 「もしかして、俺?」
あみ 「当たり!! 須藤君は、380円失っただけだけど、かつあげ君は、 かつあげしてしまった後悔と これから警察に捕まる かもしれない恐怖感を これから先 ずっとかかえて 生きて行かなければ いけないんだから。」
須藤 「そうだよな。 何か俺 水城の事 尊敬してしまいそうだよ。」
あみ 「私の事 アネゴって呼んでもいいよ。」
須藤 「そんな弱い奴だったら 一発殴ってやれば良かったなぁ〜」
あみ 「暴力は、ダメだよ! かつあげ君みたいな弱い奴は、いつもナイフを 持っているんだよ。
自分を守る為にね だから かっとなったら何するか 解らないのよ。 やっぱ お金で解決した須藤君は、偉かったんだよ。
もし、須藤君が かつあげ君を 殴っていたら、今頃 入院してるか、死んでるよ。 380円で 助かったんだから、安いモンでしょ?
須藤 「そ、そうだな。 俺 ますます水城の事 尊敬してきちゃったよ。」
あみ 「だから アネゴって呼んでもいいって 言ってるでしょ? てか 呼びなさいよ。」
須藤 「そうだ!! いい事思いついた!!」
あみ 「何?」
須藤 「380円賭けて 勝負しようぜ!?
スケベな事して警察に捕まった芸能人を 何人言えるか!?」
やなこった。
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