それは 突然に起こりました。
知らないおじさんが 止まってる車の下から 突然現れたのです。
そのおじさんは、中尾彬が ビルマの山奥で 修行してたんだけど
やっぱ辛いから 1人でこっそり日本に 帰って来てしまったような
感じの 人だったのです。
もっと解りやすく言うと、たそがれの しょぼくれじじぃなんです。
そんな彬が 私にこんな事を 言うのです。
彬 「おねぇちゃん! 悪いんだけどさ 俺のズボンのポケットから タバコとライター 取ってくれよ!」
ズボンのポケット!?
何で?
何で 自分で取らないの?
彬の手を 見ると真っ黒じゃないですか。
取ってあげたい。。。
だけど ホントにポケットの中は、タバコとライターなの?
へんてこりんなモノは、入ってないの?
心の準備も まだだと言うのに、彬が今度は こんな事を言うのです。
彬 「早くしてくれよ!!」
早くしてくれよ!?
何ですか それは?
その言い方は、ないんじゃないんですか。
いくら年上だからって
えばってませんか?
早くしてくれよは、私の将来の上司の言葉ですよ。
彬なんかには、でったいに言われたくない言葉なんですよ。
だから ちょっとじらしてやろうと思いました。
あみ 「おじさん!! タバコとライターがホントに ズボンのポケットに入ってるの?」
彬 「入ってるよ。」
あみ 「ホントは、上着のポケットじゃないの?」
彬 「上着じゃないよ。ズボンだよズボン!! 頼むよ!!」
彬は、相当イライラしちゃってるんです。
普通ズボンの前のポケットに タバコとライターなんて
入れますか?
入れませんよ でったいに。
あり得ません。
じゃ何処に入れるか。
きっと シャツのポケットに 入れるか
上着の ポケットですよ。
ズボンの前なんて あり得ませんよ。
彬のポケットに手を入れると そこは、ポケットじゃなくて
無限大に広がる 彬の秘密の場所。
たとえ 彬の未知なる物体が 宇宙遊泳していようが
私は、驚いたりしない。
むしろ、戦ってやるのです。
どっからでも かかって来いってなモンですよ。
そして、私は、彬の言う通り ポケットの中に手を
入れたのです。
あった!!
タバコとライターが。。。。
ア・キ・ラ・ハ・フ・ツ・ウ・ノ・ヒ・ト・ダ・ッ・タ!!
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