合唱発表会の伴奏者に選ばれた私は、
今まで、何してたんだよって位
練習をサボってました。
本番が、10月だからと言って、
全く、練習をしてませんでした。
そして今日先生が、何の予言もなしで、
「歌の練習をします。」などと、言うじゃないですか。
私は、慌てました。
今年一番、慌てました。
だって、全く練習なんて、してないじゃないですか。
楽譜だって、無くしちゃったんですから。
で、私は考えました。
級友には、弾けないと言う事を知られないで
弾かない方法を考えぢゃくりました。
まず、この動揺しまくり状態を、
落ち着かせなければいけません。
目を閉じて幼い頃、スイスでくらした夢を思い出すのです。
そして、心が落ち着いたら、級友達にこう言うのです。
あみ 「昨日、工場の近くで8時間位、縄跳びをしてたら 喘息が、酷くなったみたいだよ。 ゴッホン ゴッホン。」
喘息じゃないけど、喘息っぽくこんな事を、咳をしながら
言いフラせば、きっと信じてくれると思うのです。
呼吸は、狂ったように乱して一発ゴッホン。
一発ゴッホンしたら、呼吸を狂ったように乱す。
これを、何回か繰り返す事で、級友達の心配度数は急上昇と
言う訳なのです。
要するに、今日の水城は普通じゃないぞと、思わせれば
こっちのもんなんです。
心配している級友達は、こんな私を見てこう言うのに
違いありませんよ。
級友達1 「おいおい大変だよ。水城が大変だよ。 こんな凄い咳してる人間初めて見たよ。 これじゃ今日、ピアノ弾くのは無理だな。」
級友2 「そーだよ、そーだよ。 絶対今日弾くのは無理だよ。」
と、言うのに決まってますよ。
私は、弾きたいのだけど、身体がダメみたいな。
やる気はあるのだけど、身体がダメみたいな。
だので、一応考えた通りに、やってみようとしたのです。
先生 「水城さん、楽譜渡すの忘れてたわ。 来週までに、弾けるようにしておいてね。」
|