過去の日記
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2005年12月29日(木) 中毒のように

Samに殴られた痕とタバコで焼かれた火傷はまだ生々しく疼いている。
御主人様は今日から休みに入られるそうで、年末年始は奥様の実家で過ごすとのこと。結局今年はこのままで終わってしまうらしい。
逢うことができないと判っていれば、それはその方が却って気が楽だったりもするのだ。この傷だらけの体を見せることもないわけだし。

先日私を(私の注文通りに)痛めつけたSamは、その後で随分悲しげな顔で言った。
「なぁ、俺んとこに戻ってこいって。」
「あんなことしといて、また『御主人様』って私が思えると思うの? 信用されると思ってるの?」
「御主人様じゃなくていいよ、なんでもいいからもうあの人を御主人様って思うのをやめろよ。
少なくとも俺は、あなたのことだけを考えていられるよ。ずっと。」
「そんなのあてになるわけないじゃん? 無理だよ。」

SamもSMの世界に長くいるので、御主人様のことを間接的に知っている。私が御主人様の奴隷になったと知った時から、多分Samは言いたいことがたくさんあったに違いない。でもそれを口にしないのは、Samのわずかに残った自尊心と公平さからだろう。
言われなくても解っている。直接肌を合わせた分、人の噂や過去のしがらみよりもダイレクトに伝わっている。
(同様な不安はEも感じていて、女同士だからか彼女も口には出さないけれど、私の話を聞くときはしばしば危なっかしそうな目の色になるのにも気づいてはいる。)

今の私には何も決められない。
進むことも退くこともできない。
年末年始の休暇中、Samはずっと私の家にいるつもりらしい。
多分暴力的なプレイはエスカレートするだろう。Samはどんな気持ちで私を殴り、傷つけるのだろうか。
私の気持ちは、どこに向かうんだろうか。






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