2010年09月12日(日) |
『プライドと偏見』 『きみに読む物語』 |
『プライドと偏見』Pride & Prejudice 2005年 ジョー・ライト監督
『エマ』の実写版のようであった。(変な言い方だけど)
次女エリザベスを演じたキーラ・ナイトレイという女優さんの
くしゃくしゃっとなる笑顔がとてもチャーミングだった。
長女のジェーンは、作品中すごい美人という設定みたいだけど
むしろ次女のエリザベスの方が美人に見えなくもないような。
ま、些末なことだ。自分に設定を言い聞かせつつ見る。
『普通の人々』の父親役を演じていたドナルド・サザーランドが
この作品でも父親役を演じていた。
『普通の人々』からタイムスリップしてきたみたいに
良い意味で過ぎた年月を感じさせない、
全然変わらない雰囲気が魅力的だった。
『エマ』よりこの作品の方がロケーションやセットは凝ってはいるけど
『エマ』の方が好きだなあ。(同じジェーン・オースティン原作作品として)
理由を考えるに、1コ1コのシーンに魅力的なビートがあって
シーンとシーンのコントラストハッキリしているので
それぞれのエピソードが際立って見えることなどの要素から
好きなのだと思う。
だけどこの作品はこの作品で、質実剛健的な?トーンで製作された佳作だと思う。
TVドラマ版『高慢と偏見』も見てみたい。
『きみに読む物語』The Notebook 2004年 ニック・カサヴェテス監督
ニック・カサヴェテス監督は、ジョン・カサヴェテス監督とジーナ・ローランズの息子なのだそうだ。
オープニングのシーンの構図を見て、あれ?と思う。
直球勝負というか、素朴というか、プロっぽくない?感じがした。
冒頭の印象そのままに、人を愛することの
変にひねっていない正攻法的な表現が心の琴線を揺らす。
どうでもいいことのようで結構ショックだったのは
愛するジーナ・ローランズの顔に皺がなかったこと。
『グロリア』のジーナの顔には深く刻まれた皺があった。
魅力的だったその顔、その皺。
この作品のジーナの顔は、20〜30年の年月を重ねた容貌とは別に
不自然につるんとしていた。
この作品時のジーナは70歳くらいだろうか?
ジーナもリフトアップ手術とかするんだなあ、なんて考えながら見た。
だけどジーナの佇まいの魅力はそのままだったと思う。
ジーナを見ると目の奥が熱くなる。
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