おうち鑑賞

2010年10月07日(木) 『JUNO ジュノ』 『蝶の舌』


『JUNO ジュノ』Juno 2007年 ジェイソン・ライトマン監督


超キュートな映画だった。

16歳の女子の妊娠、出産、養子縁組・・・という一見ぶっとんだ話が

キュートにやんちゃにハートフルに描かれていた。

登場人物たちのドライで割り切った考え方(少なくとも日本人にはそう感じるはず)が

アメリカでは常識的な価値観になっているのかどうか知らないが

この作品は、そこを是か非か問うことを第一義に置いていないから

普遍的な心情にフォーカスして見ることが出来るのだと思う。

日本でもしこのようなテーマの映画が製作されたとしたら

「超えられない壁」的ニュアンスで捉えた

斜に構えたモードになるのではないかと思う。

重いモノも軽いフリして持ちあげてみる、

そんな軽やかな視点、価値観が日本にもっとあるようになればいい。

ジュノのボーイフレンド(?)ポーリーを演じた

マイケル・セラという若男子の俳優さん、作品中ほとんど台詞がなかったのだが

物語のその後の展開までイマジネーションさせてくれる

ポーリという人物のキャラクターをすごく感じる演技だったと

後からその実感がこみ上げてきた。

ラスト、ジュノがポーリーに対して言った

「何でもないように見えるけどあなたはすごい存在」

(ニュアンスとして。実際の台詞はかなり違っているはず)

という台詞があったが、ホントこの台詞を体現する存在感だったと思う。

面白い魅力的な役者さんだ。

面白く可愛らしい映画だった。DVD購入するかも。






『蝶の舌』La Lengua de las mariposas 1999年/スペイン 
     The Butterfly's Tongue
     ホセ・ルイク・クエルダ監督


ラスト、この物語はこのシーンに向かうためにあったのかと

わかった瞬間、涙が溢れた。泣いて嗚咽した。

(正直中盤ダレながら見てる感じがあったのに。)

リアルに戦場を描いた作品もその罪、愚かさを伝えるが

むしろそれ以上に胸に刺さった。

村の老教師と少年の関係を通して語られた戦争に

いたたまれない気持ちをどうしたらよいのかわからないまま

しばらく泣いているしかなかった。

この映画の存在を知ってよかったとしみじみ思う。

VHSテープで見たので(レンタル店にDVD置いてなかった)DVDで見たい。

時間をおいて再見する。








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Barbara [MAIL] [バイオトープの庭]

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