2010年11月15日(月) |
『9か月』 『ジョーズ』 |
『9か月』Nine Months 1995年 クリス・コロンバス監督
ヒュー・グラントとジュリアン・ムーアが出演しているので見ることに。
この頃のヒュー・グラントの美形ぶりと
演技の上手なジュリアン・ムーアの組み合わせに
わくわくしていたのだが(一抹の嫌な予感はありつつも)
ほとんど共感や感情移入の出来ない作品だった。
初めてお父さん、お母さんになる方達へ、という
産科で配布するビデオだと言われたら納得はするかも。
ある状況下にある人達のみ(妊婦さんとか、
マタニティーブルーで葛藤中の若夫婦とか)感情移入出来るのでは?
作品的にはまず、ヒュー・グラントとジュリアン・ムーアのカップルの
サポート的キャラクターの子だくさん?夫婦の存在感が不快だった。
存在が強すぎてバランスが悪い。魅力的に見えないのだ。
あとロビン・ウィリアムスが超クセのある医者を演じている
作品の中での存在意味が全然わからない。作品から分離している。
あと終盤、産気づいたジュリアン・ムーアを病院につれていくため
大慌てで運転するヒュー・グラントの車が、アクシデント的に
次々ケガ人と遭遇するシーン。ケガ人達を一緒に病院に運ぶハメになってしまうという、
一応コメディタッチを目指したシーンなのだろうが
この作品の構成からすると、全く関係ない、いらないシーンだと思う。
コメディにもなりきれていない。
覚書を書きながら(タイプしながら)どんどん思い出してきた。
(12月18日)
男の責任?から逃げていたヒュー・グラントが、
お医者さんにパートナー(ジュリアン・ムーア)の
妊娠ビデオ(だったか、妊娠にまつわる話だったか)で一転
言葉なくたたずむシーン。
すごく感情が伝わってきてぐっとなった。
この作品で一番印象的だったのはそこだった。
クリス・コロンバス監督ってハリー・ポッターシリーズの監督だったのだ。
後から検索して知った。
作品間にギャップがあってちょっとびっくりだ。
『ジョーズ』Jaws 1975年 スティーブン・スピルバーグ監督
NHK-BSで見る。冒頭10分くらい切れて見る。
テーマ音楽と共に常に見聞きする作品なれど(たぶん)初めて見た。
イメージしてた以上の面白さだった。
とくに印象に強く残っているのは、終盤
鮫退治のため船に乗り込んだ3人の男達の行動と関係性。
面白いなあと思ったし、上手いなあとうなってしまった。
知恵や道具を装備した海洋学者や荒くれ漁師をさしおいて
終始もたもた足手まとい的?な行動しか取れなかった畑違いの
デスクワーカーの警察署長が結局、事の解決に導くという逆転のキャラクター描写。
オチはそこにあったのね。
そして荒くれ漁師が、3人の男達で雑談を交わす中
日本の原爆投下に関係する話をする場面。
その部分が特別クローズアップされていたわけではないけど
日本人として不快に感じて、ちょっと引っかかっていた。
結局、荒くれ漁師は鮫に襲われ死んでしまった。
語弊のある言い方かもしれないけど、
物語上の微妙なバランスの取り方がうまいなあと思う。
どちらの立場も結果、立てている。
DVDをレンタルするか(お手ごろ価格なら購入するかで)再見する。
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