おうち鑑賞

2011年04月27日(水) 『キンキーブーツ』


『キンキーブーツ』 2005年/米=英 ジュリアン・ジャロルド監督


レビューを見て結構好評価が多くあったことが意外だった。

箸にも棒にもかからない類ではないかもしれないが

佳作の映画と思わなかったからだ。





この映画の「芯」がどこにあるのかよくわからない。

父親の後を継いで靴会社の社長になったチャーリーのストーリーと

ドラッグ・クイーン、ローラのストーリーが融合していない。

誰の物語なのか? 誰と誰の物語なのか?

中途半端な視点が複数存在して、それぞれがピンボケなペイ。

登場人物たちの行動のきっかけが胸に響いてこない。

チャーリーの婚約者や婚約者に取って代わる

ロマンス的サポートキャラクターのローレンらの

伏線などが、胸に響いてくるような機能をしていない。

つまり、全然登場人物のキャラクターの掘り下げがない。

ドラッグ・クイーンということで当然のように

『プリシラ』を思い出したが、『プリシラ』があまりにも秀作なので

この作品に対して『プリシラ』を思い出してしまうことすら抵抗を感じてしまった。

監督やライターはこの作品にどういう思いを持って製作したのか?

技術がどうのというより、思いの在り方が浅いんだと思う。

浅いのに深そうな格好がついてるから、拒否反応が起こってしまうのだと思う。

演出?構成?によってもっと良い作品になり得ると思う。








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Barbara [MAIL] [バイオトープの庭]

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