ギクの日記
ぼちぼち書いております
2008年07月26日(土)  隅田川の花火大会

夏祭りでおなじみの金魚すくい。
浴衣女子の前でかっこよく金魚をすくえば
「きゃぁ〜。ついでに私の愛もすくって〜〜♪」
なんていう黄色い悲鳴が夏の風に乗って聞こえてくるはずだ・・・・きっと

そんな妄想をいつも心に抱きながら生きているダメ男。Gikuです。


小さい頃から浅草に住んでいる僕にとっては
地元の隅田川の花火大会は数多くの思い出が詰まっている。
いい思い出も、あればもちろん嫌な思い出もある。

なんて感傷に浸りながら時計を見たら・・・。
ぎゃぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜、僕は悲鳴を上げたのだった。
「しまった、のんびりしすぎちまった。」

今日、「一緒に花火を見に行こうよ」と誘われ
快く約束してしまったわけだが、今の時刻が6時を回っている。
集合時間は6時20分だ。
時間厳守>ビールの奢り、の言葉が重く圧し掛かる。

ヤバイ遅刻だと叫びながら、ベッドから飛び降りた。
まず、何をするべきか頭の中で最短ルートと僅か2秒で模索した。
そして、まず僕がとった行動は、歯ブラシ片手に、寝癖でボサボサの髪をセットし
歯ブラシを口に入れたまま、3年前に買った甚平を押入れから引きずり出し
埃をささっと払い袖を通す、財布と携帯をポケットにいれ。
それから口に水を含みモグモグしてゆすぎ。歯ブラシを投げ置く。
これでかなりの短縮ができたはずだ。

最後にテーブルに置いてあった団扇を持ち
下駄を履き、ドアに体当たりをして家を飛び出した。
起きてから外に出るまでの所要時間は10分もかからなかったのではなかろうか。
僕が持つベストタイムを更新したのではないかとさえ思えてくる。
小さくガッツポーズ!

が、どう頑張ったとしても遅刻は揺るぎない事実になりそうなので
「人ごみが多くて遅刻します。」と、ちょっと無理がある言い訳的な一報を入れた。

慣れない下駄のせいで何度か転倒しそうになりながらも懸命に走った。

走ったかいがあってか、集合場所に5分くらい遅れただけすんだ。

あれ?

誰もいない。

おいおい、みんな遅刻かよ。

なんだよ、走って損したよ。と安堵のため息を吐いたら
目の前の出店で見覚えのある四人組がチョコバナナを買っているのを目撃。
どうやら僕が一番遅いようだ。

こっちに気づいたのか理沙さんが手あげている。
そして、チョコ組が近づいてきた。
僕がチョコレートを大嫌いなことを知っておきながら
樹君の第一声「食べる?」とバナナを白々しく差し出した。
当然、僕は「イラン」と手を左右に振る。

樹君、和君はともに甚平を着ていて下駄を履いている。
そこは僕と同じ服装だが、所有物が僕の団扇にたいして、奴ら二人は扇子を持っている。

なんかそこが、ちょっと負けた気がした。

樹君の妹は暗くてよく見えないが、青色の花火模様の浴衣を着ていた。
「どう、かわいいと?」と妹は愛くるしく聞いてきた。
「たぶん似合ってんじゃない。」と答えたら
「和君と同じこと言ってる」と口を膨らませ少し拗ねた表情をした。
不覚ながら一瞬グラっときた〜危ない危ない。

理沙も浴衣だったか、何度か一緒に花火を観にいっている仲なので
これといって新鮮味もないが、でも相変わらず可愛かった。
人は浴衣を着ることによってここまで変わるものかと
理沙が浴衣を着るたびに思ったもんだ。ちょっぴり詐欺だな。
そう言ったら、当然の如く蹴られた。

それにしてもすごい人だかりだ。
周りを見渡せば浴衣を着ているカップルもいれば、親子連れや老夫婦。
花火に格差はないと誰かが言っていたが、確かにそうだなと頷く。


目の前に打ち上がった花火を見ながら「たまや〜」「かぎや〜」と僕は声を張り上げた。
次々と打ち上がる花火を観ながら「たまや〜」「かぎや〜」と叫ぶ

そしたら
夜空に咲く華 舞う花びら」とボソッと樹君が呟いた。

なんか響きがかっこいい
なんか・・・また負けた気がした。

それに対抗しようとしてか
君がいた夏は 遠い夢の中
  空に消えてった 打ち上げ花火
」と和君が言う。
「それWhiteberryじゃん」とツッコミを入れたら
「いやJITTERIN' JINNの方」と言い返された。
いやいや〜違いがまったく分からねぇ〜よ・・・。

僕も負けじと
真夏の夜空にウェディングトス
口に出さなきゃよかった。
すぐさま後悔。
言うまでもないが、
花火が打ちあがるのと、ウェディングトスを投げるのとかけているのだが














夜空を彩る大輪の花火を眺めるのもよいが
やはり、花火の醍醐味は「音」だと思う
花火を間近で見ると、打ち上がった花火から、少し遅れて
「ド〜ン」と音と振動を同時に感じることができる。
と、共感を持たせようと熱弁したところで聞く耳持たないのが僕の友達である。

相変わらず自己中なヤツラだが、こんなヤツラと花火を眺めながら酒を飲むからこそ
夏祭りは楽しいのかもしれない。


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