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週に一度、一緒のお休み。 それ以外はちゃんと会えないから、二人にとって重要な日。 今週は東京の友達が遊びに来てた。 あたしとも、華とも知り合いの子だから、あまり気兼ねせず。 とは言え、三人連れだから、イチャイチャできないし。 セックスなんて時間もない。 三人で歩くのは楽しかった。 なるべく過度のイチャイチャをしないようにした。 ずっと行きたかった歴史ミュージアムも見れた。 壁に張り付いたままのあたしは、時代の流れを感じて、言葉を失っていた。 あたしはこうして、時々、時空を飛んでしまう。 気付いたら、独りぼっちで置いて行かれてた。 良くあるけど、さ。 華の時間に限りがあるから、6時でバイバイ。 まだ新幹線の時間まであったのだけれど、申し訳ないと思いながら、あたしも華と一緒に帰る。 でも、もう時間がない。 家に着いたら、そのまま華は帰ってしまう。 引き止めたいけど、我が儘は言えない。 この状態を維持することが、一番の安全策だと分かっているし、何よりも華を困らせたくない。 でも、あたし、ちゃんと華に触れてない、今日。 華に触れてもらってない。 空いてたから、誰にも気付かれなかったはず。 それからあたしの部屋に戻っても、靴を脱がない華に向かって。 あたしはお願いをする。 我慢するのは嫌い。 我慢させられるのも嫌。 もちろん、それが華を本当に困らせる時はしないけれど、今日は予定よりも少し早く戻ってこれたんだから。 笑顔で帰る華を見送って。 あたしは疲れた身体をこたつで温めた。 ああ、寒い。 本当に、冬が来たね。
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