![]() |
![]() |
お休みの日ばっかり、天気が微妙。 明日は午後から下り坂。 今期、一番の冷え込み、だってさ。 嫌になるわ。 仕事明けの華と昼まで寝て、午後に出かける予定だったのに。 二人乗りに慣れていない華は、 ちゃんと捕まってくれなくて不安定か、 寄りかかりすぎてあたしの腕が辛いか、どちらか。 訓練あるのみです! 日曜日はどこも混んでる、観光地住まいの悲しさ。 でも、バイクがあるからどこへでも行くの! 喧嘩して、抱き合って寝て。 今月末までの、ささやかな二人きり。 華の自由が許される、ほんの僅かな期間。 時間が濃密になればなるほど、あたしたちは沈黙を持て余す。 泣かないけど。 泣かない華だけど。 あたしだって安っぽく泣いたりしないけど。 こんなんで、将来、一緒に生活するなんて、出来るのかと思う。 わからない。 でも放せない。 そうして、あたしを囚われにするために。 あたしが一生忘れないように、するために。 卑怯なのは、お互いさま、か。 あたしたちは、お互いに囚われすぎてる。 でも、それが幸せか、不幸かなんて、誰にもわからない。 失えば、自分すら見失う。 冗談ではなく、そう思うから。 あたしたちは繰り返し喧嘩をして、 離れることなく、寄り添っているんだ。 盲目でも、病気でも構わない。
|
![]() |
![]() |