My life as a cat
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2004年01月22日(木) 冷静と情熱のあいだ

中山美穂さん出産。おめでとう。

小学生の時週末の夜中にラジオをつけると彼女が静かな声で詩を読んでいた。その頃ミポリンの人気は絶好調だったけれどわたしが大人になる頃にはそれも少し落ち着いていた。けれど彼女はイメチェンなどはかることはなく静かに淡々と変わることなくテレビに出演していて、彼女の中の毅然とした強さに惹き付けられた。

その彼女が辻仁成と結婚。「シャルルドゴール空港で佇んでいた彼女のまっすぐな瞳」とか「やっと会えたね」とか辻仁成の情熱に言葉は正に彼女のために存在するよう。

以前「冷静と情熱のあいだ」という映画を見た。背景もよく、ケリー・チャン演じる本が好きで情熱を内に秘めた冷静、知的なあおいという名前の女性がリッチなBFと静かに暮らしているところまではよかったけれど彼にキツネを30匹くらいは殺していそうな毛皮をもらって無邪気に喜んでいるシーンなどは妙に冷めた。

ところが、辻仁成と江國香織の書いた原作を読むと毛皮のプレゼントシーンなどなくもっとよく出来ていた。映画の中のあおいは一目で「高級ブランド」とわかるような服を身につけていてそれもまたわたしの気持ちを冷めさせたけれど、本の中のあおいはそんな風ではなくリッチな恋人ができても冷静で変わらず、簡素で質の良い服、一目で「高級」とわかるものではなく、近寄ってみると細部がよく出来ているような服を少しだけ持っている人なのではないかと想像した。そしてそのあおいという女性像と中山美穂は重なった。

冷静と情熱の間に生を受けた十斗君は素敵な男の子に育つのではないだろうか。


Michelina |MAIL