My life as a cat
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2021年06月24日(木) 休む暇なし休暇

今日は休暇。家事も全て忘れてあてもなく街をぶらついて、美味しいランチでも食べよう、しなくてはいけないことや買わなくてはいけないもの、行かなくてはならない場所、今日はそういうのは何もなし。先週突然何かに取り憑かれたように体が重くなって、くたばってしまった夜があった。ロクちゃんの誕生以来半年間毎日駆け足でやってきてちょっと疲れが溜まったのだろう。今日は一日だけがっつり休む、そう決めてロクちゃんを連れてニースに出た。

午前中好きなお店を見て回る。ガーデン用のテーブルクロスを見たいな。でも階段の上だ。エレベーターはない。ベイビーカートを持ち上げるのはきつい。仕方なくロクちゃんを抱き抱えて、カートは置き去りにして登る。登ったものの片手が塞がってるからゆっくり集中して見られない。諦める。もういいや、お腹も空いたしランチにしよう。お気に入りのレストランまで歩く。入り口に段差があることに気付いて立ち止まる。

ここまで来て悟った。もうわたしの休暇はもうお一人様の頃のようにはいかないのだと。このレストランはそう小さくないからベイビーカートを押していても快く迎えてくれるだろう。しかし、ちょっとお高いランチをよだれやミルクを胸にいっぱいつけたロクちゃんを抱っこして食べるのも気が進まない。それにいつ泣くかわからないし味などに集中してはいられない。やめよう、どこかでサンドイッチでも買って公園で食べよう、そう思いながら歩いていると、レバノンのスナックを売るお店の店員さんが話しかけてきた。ここで食べよう。客はほとんどなく、テラスの一番端っこなど店の人の目も届きそうにない。ここに落ち着き、ロクちゃんを抱えてサンドイッチを食べた。彼は生後すぐから夜はぐっすり眠ってくれる代わり昼は殆ど寝ない。もう何にでも興味津々で手を伸ばしてくる。一瞬目を放したすきにサンドイッチをわしずかみされ、口に入れるところだった。急いでとりあげたけど頬にチリソースがべったりついてた。

午後はクロちゃんの誕生日プレゼントを探した。これにはちょっとした罪滅ぼしも入ってる。ロクちゃんにかかりっきりで、クロちゃんまで手が回らないことが多くてわたしも辛い。この時期は一日二度ブラッシングしてあげてたのに、今年は気付くと2日過ぎてたりする。何軒かまわって、クロちゃんが最近気に入ってよく水を飲んでる食品の容器と同じような形とサイズの陶器のカップを買った。

帰りの電車の中、音楽に合わせてロクちゃんの体を揺すってあげたら、声をあげて笑ってた。どんなに不便なことがあってもロクちゃんの笑顔を見ると、そんなことはどうでもいいと忘れる。結局自分のことは後回しになってしまったし、がっつり休んだ感も得られなくて、もう今までのようにはいかないと気付かされた休暇だった。しかし彼との時間以上に愛しいものがあるだろうか。これでいいんだ。

クロちゃんはプレゼント気に入ってくれたみたいだ。夜にたっぷり入れた水が朝には半分に減ってた。


Michelina |MAIL