My life as a cat
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2021年07月20日(火) 親子で号泣の映画鑑賞




















誕生日。朝起きると、リュカが焼いた煎餅みたいなシューと洗い物がキッチンに散乱してて、血圧が急上昇して倒れそうになる。仕方なく洗い物を済ませ、自分でシューを焼き直す。プロフィッタロールをリクエストして、うすうすシューが失敗するのではないかと踏んでたが、案の定失敗。失敗してやる気が失せて寝てしまったのだろう。それにしても、夜中もロクちゃんに授乳して、おむつ変えて、着替えもさせて、朝起きていきなりキッチンの掃除なんてあんまりだ。泣きたくなるような45歳の出だし。

もやもやしながら過ごしてたら、ランチの後にサプライズのプレゼントが出てきた。Massenezのポワール・ウィリアム。食前か食後によく冷えたのを本当に一口飲むのが好きだった。出産したら買ってあげるとか言ってたけど、もうそんなこともすっかり忘れてた。カードには感謝の気持ちやら、愛してる!とやら書かれてた。機嫌を直して、ポワール・ウィリアムを丁重に抱え、夜の楽しみに冷蔵庫に入れた。

午後、ふと小豆島の風景が見返したくなって、映画「八日目の蝉」を観る。授乳しながら観はじめたのだが、希和子が誘拐した赤ちゃんがおっぱいが欲しくてぎゃんぎゃん泣くシーンで、突然ロクちゃんがおっぱいを飲むのを止めて一緒に泣き出した。もらい泣きって赤ちゃんでもするんだなぁと感心する。

この映画、子供を授かってから改めて観たら本当に泣けた。ひとつひとつの人々の言動が痛いくらい胸に響いて、最初から最後まで泣き通し。子供がくれる優しい気持ちとか、母からもらう甘い記憶。そして小豆島の風景。訪れた時、宿の主人が言ってた。

「ここで生まれ育って、大学は大阪だったから島離れたけど、やっぱりここが一番やね」

希和子が裁判の中で述べた言葉なんてわたしの気持ちそのもの。

「毎日祈るように暮らしました。今日一日、明日一日どうか薫と生きられますように」

やっと無事に生まれた赤ちゃんはあまりにも小さくて、頼りなくて、何かの拍子に息の根が止まってしまうんじゃないかと今でも恐い。毎日祈って眠りにつく。朝目が覚めてロクちゃんが隣で笑ってることにほっと安心して一日がはじまる。

希和子が薫に歌ってあげてた「見上げてごらん夜の星を」をわたしもロクちゃんに歌ってあげたら、目をまん丸に見開いて聞いてくれた。日本語の歌を練習して、沢山歌ってあげたいな。


Michelina |MAIL