歯医者さんの一服
歯医者さんの一服日記

2006年12月26日(火) 年越し準備 歯の治療編

クリスマスも終わり今年も残るところあとわずかとなってきました。世間では28日あたりに仕事納めとなり、正月を迎える準備に取り掛かる方が多くなってくるのではないでしょうか?

歯医者ではどうかといいますと、年の瀬の時期、歯の治療を終える患者さんが多いように思います。正月を迎えるにあたり、歯に問題がないように年を迎えたい。そのような希望をもった患者さんが12月になってから来院するケースが少なからずあるのです。実際にそのような患者さんの口の中を診てみると、何とか年内に治療が終わることができる患者さんもいれば、如何に急いで治療をしても年を越してしまうような患者さんもいます。

前者のような場合、今の時期は詰め物や被せ歯、指し歯などを歯にセットする治療が集中します。その背景には、詰め物や被せ歯を作ってもらう歯科技工所の方にかなり無理をお願いしているケースが多く、歯医者としては申し訳なく思うところです。けれども、このような無理をお願いするのも、患者さんには何とか年を越す前に歯の治療を終え、気持ち新たに新年を迎えて欲しいという願いがあるからです。
その一方、年内に治療を終えることができないような場合はどうでしょう。ほとんどの歯科医院は年の瀬、正月あたりに一週間程度正月休みを取るのが普通です。ということは、一週間程度治療を中断せざるをえないのです。前もって年内に治療を終えることができない患者さんの場合、このことを考慮しないといけません。一週間程度治療を中断しても、患者さんに迷惑がかからず、治療が後戻りしないような配慮が必要なのです。
例えば、神経の処置を施しているような歯の場合、通常は歯には仮のセメントやゴムで封をしていることが多いのですが、治療中断中、これらの封が取れないような配慮が必要です。僕であれば、いつもよりも封が取れにくいようなセメント用いて年を越してもらうようにします。
抜歯をしなければいけないような歯の場合、特に症状がないような歯の場合は年を越してから抜歯をするようなこともします。入れ歯の治療の場合には、入れ歯を作ってくれる歯科技工所との関係から、治療を進めず、予約を敢えて年を越してから取るようなことをします。

というような感じで歯医者では患者さんに対して年を越す配慮をするわけですが、突然の歯痛、歯肉の腫れ、入れ歯の破折といったようなケースは別です。うちの場合は、診療所が自宅の隣にあるものですから、うちに来院したことのある患者さんには自宅の電話番号を事前にお教えしています。正月休み中に何らかの歯や口のトラブルがあった場合は、自宅に電話をしてもらい、応急処置をするようにしています。これまでの僕の経験では、正月休み中、何件か連絡があり、応急処置をすることがありました。

うちのように自宅と診療所が隣にあるような場合はいいのですが、そうでないような歯科医院の場合はどうでしょう?患者さんとしては、事前にかかりつけの歯科歯科医院に連絡を取り、正月休みの対応を確認しておく必要があると思います。きちんと対応できるのかできないのかを見極めることが重要です。

もし、対応してくれない歯科医院の場合はどうすればいいのか?そのことに関しては明日の日記で触れたいと思います。実はこのことは毎年書いていることなのですが、何回書いても問題はないように思えます。


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