歯医者さんの一服
歯医者さんの一服日記

2006年12月27日(水) 年末年始 体に不調を感じたら

昨日の日記の続きになりますが、年末年始に歯や口の中に何らかのトラブルが生じた場合どうしたらいいでしょう?よく考えてみれば、この年末年始の医療機関へ受診する問題は、何も歯や口の中に限ったことだけでなく、体の不調を感じたり、体調を崩したりした時にも当てはまることですよね。なぜなら、年末年始という時期は歯科医院だけでなく全ての医療機関は休診だからです。

まずは、昨日も触れたことですが、今、自分が通院したり、普段世話になっている近所の病院、診療所、歯科医院の年末年始の態勢を確認しておくことが大切です。休日の応急対応をしてくれるのかどうかを電話で問い合わせしておくことです。何もこんな時期にそうしなくてもと思われる方もいるかもしれませんが、何か体に変調をきたした時、最も頼りになるのは、普段あなたが世話になっているかかりつけの先生です。その先生が年末年始にどういった対応をとられているのかどうかを確認しておく必要があります。
これは毎年必要なことだと思います。というのは、いつもの年末年始は応急処置を行っていても、ある年だけ年末年始留守にしているということもありうるからです。いつも頼りにしている先生が今年に限って不在なんてことがありうるのです。
このことを確認することはかかりつけの先生にうっとおしがられるだけではないかと危惧するむきもあるかもしれませんが、それは心配無用です。患者さんを大切にしている先生であれば、そうした問い合わせに対しては丁寧に対応してくれるもの。むしろ、自分を信頼してくれていると感じることでしょう。いざという時の対応は、かかりつけの医者、歯医者の良し悪しを決める基準になるものです。

もし、年末年始に応急態勢を取っていない場合はどうでしょうか。全国各地区の医師会、歯科医師会では12月30日から翌年の1月3日まで休日応急診療所や輪番制で医師会、歯科医師会の会員の先生が自らの診療所や病院で応急治療をしてくれています。このことは、各地区の地元行政のホームページや広報紙、新聞の地方版に告知されています。こういったものを参考にし、対応して欲しいと思います。
その際注意して欲しいのが診療時間です。24時間態勢のところもあれば、午前中のみといったところもあります。自分が診療して欲しい時間帯に応急診療所が開いていないということもありえます。この診療時間、意外と盲点になりますので、注意が必要です。

旅先などで医療情報を得にくい時は、迷わず119番に問い合わせして下さい。119番というと消防や救急車の出動要請というイメージが強いものですが、実際には応急診療の情報も多々集められている情報センターとしての役割もあります。どうしても動けなかったり命にかかわるような場合は救急車の出動を要請しなければなりませんが、自分や周囲の誰かが動けるような場合、近くで応急対応してくれる医療機関の情報提供をお願いするのです。119番では丁寧に教えてくれます。
僕自身、かつて子供がインフルエンザに罹った際、応急診療所がわからず、119番に問い合わせしたことがありますが、最初はうっとおしそうに対応していた119番のオペレーターが急に丁寧に答えてくれたことがあります。自分たちが情報提供するだけのサービスの場合、実質的な救急車の手配をすることがない、仕事をしないでよい分、対応が丁寧になったのかなあと今から思ったりします。

もう一つ大切なことは、自分の健康状態を何かメモに書いておくことです。自分の過去の病歴やアレルギーの有無、服用している薬などがあれば、いつでも医者に提出できるようにメモを財布などに入れておくべきです。ここまでしなくてもと思われる方もいるかもしれませんが、救急対応をする医者にとって、応急治療に訪れる患者はほとんどが初診の患者さんです。すなわち、自分が普段から診ている患者さんではなく全く見ず知らずの患者さんです。そうした患者さんを治療することは、医者にとって大変です。その患者さんの医療情報が全くないわけですから、問診を行いながら対処していかないといけません。そんな時に、普段から自分の健康状態や病歴、アレルギー、服用している薬などをメモした紙があれば、対応する医者にとっては非常に有難い患者情報になります。これは何も年末年始だけでなく、普段の日常生活においても大切なことです。

以上、年末年始の医療機関のかかり方を思いつくまま書いてきました。年末年始に何もないにこしたことはありませんが、備えあれば憂い無し。いざ体が不調になった時のための準備は怠らないようにしておくことが、楽しい年末年始を過ごすことにもつながるのではないでしょうか。


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