歯医者さんの一服
歯医者さんの一服日記

2006年12月28日(木) 今年注目された女性有名人口元チェック

テレビやラジオの番組を見聞きしていると、今年一年間を回顧するような番組が報じられています。そりゃそうでしょうね、平成18年(2006年)は今日を含めてあと4日しかないわけですから。
“歯医者さんの一服”日記は31日まで毎日更新するつもりですが、今日は久しぶりに、そして、今年を回顧するという意味も含め、今年目だった有名人の口元について書いてみたいと思います。ただし、僕は自他共に認めるスケベ野郎ですので、女性有名人の口元で印象に残った人を書いていきます。

一人目はえびちゃんこと蛯原友里。CanCamモデルであった彼女が今年大ブレークし、彼女が身に付けるファッションが20歳代の女性を中心に与えて影響は計り知れないものがあります。今年はモデルだけでなく、テレビドラマやタレント業にも進出し、活躍の場を広げたことは記憶に新しいところです。
そんなえびちゃんですが、彼女の上の前歯はメタルボンド冠と呼ばれる陶材で前面を被った被せ歯です。彼女の天然の歯の色調からみれば若干白すぎるように思うのですが、彼女のメークやヘアスタイル、ファッションのバランスからすれば、若干白すぎる被せ歯もそれなりに魅力的に見えるのではないかと思います。

そうそう、今年目だったというよりも既に有名になっているのですが、同じCanCamモデルで最近は女優や歌手として活躍している山田 優ですが、彼女の上の前歯も天然歯ではありません。えびちゃんと同じようなメタルボンド冠、もしくは、ラミネートベニアを装着しているように思います。
ちなみに、ラミネートベニアとは、歯全体を削らず、歯の前面を削り、削った部分に陶材でできた殻のような詰め物のことです。歯を削るといっても歯の表面にあるエナメル質だけを削ることから歯を必要以上に傷めることなく、審美を得ることができる方法です。このラミネートベニアは僕が某歯科大学の学生時代からあったもので、既に20年以上の歴史がありますが、世間的にはまだまだ知られていないようです。その理由は、ラミネートベニアには適用できる人が限られていることと、技術的に若干難しいこと、そして、耐久性に問題があることがあるようです。

山田 優が出ましたので同じ優つながりというわけでもありませんが、映画フラガールで一躍脚光を浴びた蒼井 優。一説に寄れば、主役の松雪泰子を食ったとも言われる彼女ですが、僕は彼女の存在を某テレビ局のドキュメンタリーで初めて知ったのですが、同世代の女優の中では飛びぬけた才能の持ち主であり、役者バカのように思いました。妥協を知らない完ぺき主義者です。現在、彼女のような20歳代前半世代の女優は何人も注目を浴びていますが、間違いなく彼女はこれからも存在感のある女優として生き残っていくであろう存在のように思いました。
そんな彼女の写真を某店でたまたま見る事があったのですが、そこで僕が気になったのは右上の第一小臼歯(犬歯の後ろの歯のことです)にレジン前装冠と呼ばれる被せ歯があったことでした。
犬歯の後ろの歯である第一小臼歯は結構目立つ歯です。ニヤッと笑った口元を見ると、ほとんどの人は上の第一小臼歯が口角付近に見えるものです。保険診療では、第一小臼歯より後ろの歯は全て銀歯しか認められていません。犬歯までは前をレジンと呼ばれるプラスチック材料で被った被せ歯(レジン前装冠)が認められているのですが、第一小臼歯より後ろの歯は認められていません。上の第一小臼歯は目立つ歯でありながら、いざ保険診療で被せ歯ということになると銀歯にせざるをえないのです。僕は患者さん、特に女性の患者さんには、上の第一小臼歯を被せ歯にする場合、保険診療を勧めない理由がここにあります。奥歯であればまだしも人から目立つ場所にある上の第一小臼歯であれば、少なくともレジン前装冠、できればメタルボンド冠を装着することを勧めます。
話をもとに戻しまして、蒼井 優の右上第一小臼歯はレジン前装冠が装着されているのですが、顔が商売の女優であれば、ここはもっと審美が良いメタルボンド冠に代えた方がいいのではないかと感じました。

レジン前装冠で思い出したのが、安倍総理大臣夫人である昭恵夫人。安倍総理誕生前後からマスコミに露出する機会が多くなった昭恵夫人。安倍総理との結婚にまつわるエピソードや一時期ラジオのDJもしていたという経歴、はたまた韓流ドラマの熱烈なファンであるというエピソードなどからマスコミに取り上げられることが多かった昭恵夫人。おそらく、小泉前総理が離婚して以来再婚せず、独身を通していたことから、対照的に取り上げられる機会が多かったということもあるのではないかと思います。
彼女の口元なのですが、上の前歯の色が褐色に近い白い色をしています。これは彼女がレジン前装冠を装着しているためです。レジン前装冠は保険診療で認められた白い被せ歯なのですが、欠点として時間が経過するにつれて白色が変色するのです。これはレジンと呼ばれるプラスチックの特性で、長年口の中で入れておくと唾液や食べ物に含まれる水分がレジンに吸収され、そのことによりレジンの白さ、光沢がなくなってくるのです。そのため、装着した当初は真っ白で光り輝いていたレジン前装冠も時間経過とともに輝きを失い白さを失うのです。昭恵夫人の上の前歯は全てがレジン前装冠です。おそらく10年以上前に被せてそのままにしていたことでしょう。
安倍総理夫人ということで一国のファーストレディという立場でもある昭恵夫人。ファッションにも関心が高く、安倍総理のファッションも全て昭恵夫人のお眼鏡にかなったものなのだとか。それだけファッションに関心があるなら、ご自身の口元にももう少し関心を持って欲しいものです。少なくとも忙しい日常生活の合間をぬい、前歯をレジン前装冠をメタルボンド冠に交換してもいいのではないでしょうか。さわやかさを売りにしている安倍総理ですが、最近はどうも支持率が下降気味です。そんなご主人を支え、イメージアップを図るために、昭恵夫人には是非とも口元を改善された方が得策ではないかと思うのですが、如何なものでしょう。何とも歯医者的なアドバイスではありますが・・・。


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