歯医者さんの一服
歯医者さんの一服日記

2007年02月02日(金) 大往生

昨夜、僕はある方の通夜に参列してきました。その方とはM先生。M先生は僕が大変世話になったm先生のお父様で歯医者でした。享年96歳。
通夜の席で伝え聞いた話では、M先生は昨年の年の瀬まで大変元気にされていたとのこと。今年になってから風邪をこじらせ、病院に入院していたそうですが、体力が回復せず鬼籍に入られたのだそうです。

僕はM先生には何度かお会いしたことがあります。僕はある時期、m先生の歯科医院を何度も訪問したことがあるのですが、その際、いつもm先生と一緒に患者さんを治療していたのがM先生でした。親子同じ歯科医院の屋根の下で仕事をされておられていたのです。
僕がよくm先生の歯科医院を訪れていた当時、M先生は既に90歳近かったはずですが、実にかくしゃくとしておられました。M先生をかかりつけの歯医者とされている患者さんも多く、若先生であるm先生と変わらない診療ペースで仕事をしておられたのが印象的でした。
高齢なM先生の治療技術はどうなのだろうと思っていたのですが、密かに見たM先生が作られた患者さんの模型をみて、技術の確かさに僕は驚きました。90歳近い年齢であっても一向に衰えない技術の正確さ。一体M先生はどんな日常生活を送っているのだろう?恐れ多いながらもM先生にそのことを質問してみました。
M先生曰く

「何も特別なことはしていませんよ。長年やっていることといえば、早寝早起きぐらいですかな。何よりも歯医者という仕事が好きなのですよ。」

純粋に歯医者を楽しむことができる域にまで達しておられていたM先生。偉大な方です。僕自身、今後どんな歯医者になるかどうかわかりませんが、M先生は僕のあこがれ、目標である先生の一人であることは間違いありません。

尊敬するM先生のご冥福を祈りたいと思います。

合掌


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