2009年04月07日(火) |
歯科が好きな歯医者になって下さい |
「歯科が好きな歯医者になって下さい。」
昨日、ふと思い出したこの言葉。僕が母校の某歯科大学を卒業する際、ある先輩の先生から送られた言葉です。歯医者となって18年を過ぎた今でも奥が深いと思う言葉です。
僕自身、歯医者になってから自分なりに必死になって歯医者稼業に勤しんできました。歯医者になった当初はそれなりの知識はあっても技術が追いつかず、治療に右往左往していたものです。今でも治療に迷うことは度々ありますが、それなりの経験を積むことにより何とか凌いでいるのが実感です。 今となって僕は歯医者を諦め、他の仕事に就くことは考えられませんし、実際に転職することはできないでしょう。どっぷりと歯医者稼業に浸かってきた身ですが、果たして歯科を愛しているか?と問われれば、自信をもって歯科が好きだと宣言できる自信はありません。 まだまだ知りたい専門知識、学びたい専門技術があります。もっと歯医者として飛躍するために勉強したい気持ちはいつも持っているつもりです。けれども、歯科が好きか?と問われればどうでしょう。結論を明確に言うことはできません。
自分の仕事を愛し、好きになるにはどうすればいいのでしょう?僕はその術を知りません。はっきりと言えることは、歯医者稼業を止めてしまっては歯科が好きになるとは言えないことでしょう。地道に歯科を追求し、試行錯誤を繰り返しながらある瞬間に何かが見える。そんな瞬間を何度も経験して初めて歯科を愛し、好きになることができるのではないか?今の僕にできることは今の仕事を継続し、常に新しい知識、技術を学び経験すること。これしかありません。いつの日か歯科が好きだと心から言える歯医者になりたいものです。
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