歯医者さんの一服
歯医者さんの一服日記

2009年04月20日(月) 自分の目で確認し難いがゆえ

僕は定期的に嫁さんにやってもらうことがあります。それは耳の掃除。体質なのかもしれませんが、僕は耳垢が溜まりやすいようです。しかも耳垢はどちらかといえば湿り気が多い耳垢。僕自身、耳かきや綿棒を使って耳垢を取っているつもりですが、きちんと取りきれているか自信がありません。
また、僕の耳付近には枝毛のような毛が生えます。以前、理容院で髪の毛をカットしてもらっている時はいつもこれら耳からの枝毛は剃ってもらっていたのですが、美容院で髪の毛をカットするようになってからは顔剃りがありません。そのため、注意しておかないと耳毛が生えているなんてことがあるのです。これも自分でなるべくチェックしているつもりですが、耳の掃除の際、嫁さんに同時に見てもらいます。変な枝毛があるようであればはさみで切ってもらっています。

どうして嫁さんにこのような耳がらみのことで世話になっているか?理由は簡単です。それは、自分の目で直接確認することが難しいからです。鏡を使えば耳付近の状態を詳細に見ることは可能かもしれませんが、少なくとも直視して耳付近を見ることはできません。鏡を使うにしても複数の鏡を使わないと詳しく見えない場合が多いのではないでしょうか。少なくとも僕はこうしたことが苦手でして、耳の掃除や枝毛の点検は嫁さんに頼っているといっても過言ではありません。

よくよく考えてみれば、口の中の状態も同じことが言えるかもしれません。患者さんには常に口の中をきれいに歯磨きするように指導している歯医者そうさんですが、実際に患者さんの立場になってみれば、果たしてきちんと磨けているかどうかをチェックすることは容易ではありません。

僕のような歯医者であれば、むし歯や歯周病の正体を十二分に知っています。そのため、直接見えなくても感覚でわかるものですが、それでも初期の症状などは見落としがちです。かつて、僕は定期検診で自分の口のレントゲン写真を撮影したのですが、その中に初期むし歯が見つかり、治療してもらったことがあります。自分では全く意識していなかっただけに非常にショックだったのですが、定期検診の大切さを自らが改めて感じたものでした。以降、僕自身、歯医者である親父や叔父に定期的に診てもらっています。

歯医者以外の人を馬鹿にするわけではありませんが、僕のような専門家でも自分で確認することが難しい口の中の状態です。歯医者以外の方であれば、やはり定期的な専門家によるチェックは非常に大切なことだと思うのです。自分の目で自分の口の中を確認し難いがゆえです。


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