歯医者さんの一服
歯医者さんの一服日記

2009年05月12日(火) 反省 僕は勉強していませんでした

何とか体調が元に戻ろうとしていた先週末、僕は思い切って自室の整理整頓を行いました。日頃放置しっぱなしにしている自室。少しでも整理しておかないと思いながらも普段は時間が無いということを言い訳に長期にわたり何も整理しませんでした。
さすがにこれではダメだと思い、整理したのですが、いざ整理をしようとするとなかなか全て整理することができません。古い書籍や資料などは思い切って全て捨ててしまえばいいのでしょうが、中には思い出の品があったり今後とも使用する可能性がある文献があったりし、遅々として整理が進まないのです。日頃の怠慢のせいだといえ、まだ整理しきれずに今週末にも整理をすることになってしまいました。

さて、本棚の整理をしていると、僕が某歯科大学学生時代に使用した教科書、ノート類が出てきました。今から20年以上前の教科書。内容は古いものが多いのですが、青春の思い出の一ページということでちょくちょく中身を見て行きました。そんなことをするから遅々として整理が進まないと突っ込まれればそこまでなのですが・・・。

あるノートめくっていた時、僕は思わず驚きました。そこには入れ歯に関する重要な決まりごとが書いてありました。この決まりごと、僕は知っていましたが、実際に知ったのは数年前だと思い込んでいました。あるセミナーに参加した際、某講師の先生が説明していた報告の中にこの決まりごとがあり、目から鱗が落ちるような気分でメモを取りました。この決まりごとを知ったおかげで、普段の仕事に何かと役に立つ結果となったのですが、この決まりごとが実際は学生時代の講義で触れられていたことがわかったのです。僕の自筆で過去に筆記していた講義録にきちんと書いてあったのです。
自分が数年前に初めて知ったと思っていた決まりごとが実は学生時代に講義で習っていた。そのことを完璧に忘れていたのです。実にいい加減に講義を聞いていたかを証明するようなものです。どうしてこのような大切な決まりごとを学生時代に覚えておかなかったのだろう。もし、覚えておけばその後の歯医者としてもっと優れた治療ができていたかもしれないのに。

思い起こせば、学生時代は真剣に講義を聞いていなかったように思います。自分ではそれなりに聞いていたつもりだった講義ですが、実際は“こんなこと覚えていても仕方がない”、とか“いつでも覚えることができる”、“こんなこと当たり前じゃないか”と思ったりしていました。随分となめた態度で講義を受講していた自分が恥ずかしくてなりません。

今は後輩の学生を講義する立場となり、余計にこれまで自分が学んできたことの大切さを痛切に感じます。学生時代、山のような内容の講義を全て身につけることは無理だったかもしれませんが、それにしても講義で触れていた、非常に大切なことまで知らなかったとは言い訳にもなりません。自分の過去の不勉強さを今更ながら後悔した、歯医者そうさんでした。


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